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園からの発信

保育の質の確保・向上26

2026/01/13

(3)保育実践の質の確保・向上に向けた取組のあり方

(実践の質の向上を支える地域の人材の確保・育成)

〇各現場において保育実践の質の確保・向上に向けた取組を進めていくに当たって、現場を外部から支援する人材が地域の資源として存在することは非常に重要である。こうした支援の担い手として、現場での豊かな実践の経験を有する保育士等や保育士養成施設の教員等が考えられる。現状では、既にこのような支援者を配置している地域もある一方で、担い手となりうる人材を探すことが難しい地域もあるなど、地域によって差が見られる。今後、各地域において現場の様々な取組の実施やそのための職場の環境づくりを支える人材の確保・育成を進めていく必要がある。

〇こうした外部からの現場への支援に際しては、支援者側の保育観や経験のみに基づいて課題を指摘したり改善を指示したりするのではなく、その現場の保育士等及び組織全体の自らの保育に関する気づきや理解を引き出すような働きかけがなされることが重要である。それぞれの現場の実情や保育の流れなどを理解した上で、その保育所あるいは保育士等にとって何が必要かという視点から共に考えるという支持的・協同的な姿勢をもって支援が行われることが、現場において恒常的に自分たちの保育を振り返り、改善や充実を図っていこうとする意欲や意識が定着することにつながると考えられる。

〇支援者の役割としては、個々の保育士等と継続的に関わりながら専門職としての成長を支えていくことや、地域内で公開保育等の取組の企画運営や調整を行うことなども考えられる。各地域の実情に即して、地域全体としての取組の中核的な役割を担う人材を活用していく仕組みづくりが求められる。

保育の質の確保・向上25

2026/01/09

(3)保育実践の質の確保・向上に向けた取組のあり方

(多様な視点を得るための「開かれた」取組の実施)

〇各現場の課題に関しては、第三者評価等により外部からの指摘があって気がつく場合もあるが、公開保育等により他の現場の実践や取組に直接触れることで、自分たちで気がつき改善へとつなげていくこともある。また、自分たちの保育を他の保育所の保育士等にも開いて語り合うことを通して、課題だけでなく良さも含めて新たな気づきを得ることもある。現場間で互いに保育を見合い、対話する機会を持つことは、保育の質の確保・向上に向けて各現場が自律的に取組を進めていく上で有効と考えられる。

〇各現場における様々な取組の方向性をより確かなものにし、保育士等による子どもの理解や保育実践の改善・充実に向けた検討を深めたり広げたりしていく上で、保護者、地域住民、学識経験者、保育実践経験者、地域の専門機関等の関係者といった多様な立場からの視点を得ることも有用である。その際、子どもにとってどうかという視点を中心に置き、多様な文脈の中での保育の過程を共に見ていくことが重要である。様々な関係者とともに保育を多角的・多面的に捉え、継続的に保育について対話を重ねていく機会をつくっていくことが求められる。

 

保育の質の確保・向上24

2026/01/08

(3)保育実践の質の確保・向上に向けた取組のあり方

(組織及び地域全体での取組の実施)

〇こうしたことを踏まえ、今後より各自治体や団体等による地域全体での取組の推進と現場への支援体制の充実を図っていくことが求められる。同時に、施設の種別や運営主体の別を超えて、地域において保育所保育指針等に関する共通理解を図り、各々の実情に即した具体的な実践やマネジメントのあり方を学び合うことのできる互恵的なネットワークを構築していくことが重要である。

〇その上で、地域において、現場、自治体の保育部局、保育関係団体、保育士養成施設等が協同し、様々な取組を連関させながら推進していくことは、個々の取組の実効性を高めていくことにつながると考えられる。自己評価ガイドラインの見直しに際しての試行検証を一例として、自治体が現場や地域の関係者と連携しながら、外部研修等による協同的な学びと各現場の実践とがより密接に結びついたものとなるような仕組みを構築していくことが求められる。またその際、自治体の保育担当部局と幼児教育担当部局の間においても連携が図られることが重要と考えられる。各地でこうした協同的な取組が実施され、さらにそれぞれの地域における成果が地域間で互いに共有されることを通じて、広域的に展開していくことが期待される。

 

保育の質の確保・向上23

2026/01/07

(3)保育実践の質の確保・向上に向けた取組のあり方

(組織及び地域全体での取組の実施)

〇保育実践の質の確保・向上に向けた取組については、各現場において、組織全体で進めていくことが求められる。その際、こうした取組に保育士等一人一人が主体的・継続的に参画することが重要である。そのための職場の環境づくりに当たっては、施設長や主任保育士など、現場のリーダーとなる職員の果たす役割が特に大きい。

〇一方で、保育所を取りまく地域の状況や保育所の運営主体となる法人等とそのもとでの施設の規模・組織体制は多様であり、特に近年は新規に保育所の運営に携わる運営主体や新設された保育所が増加していることなどもあり、保育所保育指針に基づく実践の質の確保・向上に向けた意識や取組の実施状況には、現場によって差が見られる現状がある。運営主体の経営者や法人本部等の職員、現場の施設長をはじめとするリーダー層の職員、保育士等の間で保育所保育指針に基づく保育実践について理解や認識の違いがあり、そのために現場が自律的に保育の質の確保・向上に取り組んでいくことが困難となる場合もある。保育の現場だけでなく保育所の運営主体を含め、組織全体で取組を進めていくことができるよう、共通理解を図っていくことが重要である。

〇また、現場における職員組織のマネジメントや人材育成に関して、施設長などのリーダー層が迷いや困難を感じ、孤独感や不安感を抱いている場合もある。地域において、現場間で相互に支え合う関係を持つことができるよう、同じ立場同士での情報交換や研修等の機会を充実させていくことも重要と考えられる。

保育の質の確保・向上22

2026/01/06

(3)保育実践の質の確保・向上に向けた取組のあり方

(保育所保育指針の理解を共通の基盤とした取組の推進)

〇保育内容等の評価や研修など保育の質の確保・向上に向けた取組が、より現場における実践の改善・充実に実効性のあるものとなるために、保育士等をはじめ様々な関係者が保育所保育指針の内容について理解を深め、これを共通の基盤としながら、常に「子どもにとってどうか」という視点から各々の取組のあり方が検討され、一貫性あるものとして実施されることが重要である。

〇日々の保育の振り返りや対話、記録は、様々な取組の土台となるものであり、各現場においてこれらの充実を図ることが求められる。同時に、行政による監査の際にも、画一的な指導により現場の創意工夫が妨げられることのないよう、監査を行う側と受ける側の双方で子どもを中心とした視点と保育所保育指針についての理解を共有した上で、その保育所における保育の過程の全体像を捉える視点を持つことが望まれる。

〇また、保育実践の質を捉える上では、子どもの健康・安全の管理に関することや、一人一人の人権・人格の尊重に関わることなど、一定の指標や基準に照らして適切に行われているか確認することが可能な側面と、実際の保育と子どもの姿から様々な意味や可能性を見出し、今後の援助のあり方を探っていくことが求められる側面がある。全ての現場において保障されるべき質の確保と、多様な実態に応じた各々の現場や保育士等による創意工夫に資することの両面を踏まえて、各取組の具体的な実施方法等を検討する必要がある。

 

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