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2023年 6月

90 (2)ICTの活用に向けた教師の資質・能力の向上 2

2023/06/30

○また,新学習指導要領において示された資質・能力の3つの柱を一体的に育成し,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に資する,我が国ならではのICTの活用モデルを確立していくために,教師は,授業研究の積み重ねにより,「子供はいかに学ぶか」「どう支援するか」を問い直していくとともに,教員養成大学・学部や教職大学院,国立大学附属学校は,このような不断の授業改善に取り組む教師のネットワークの中核としての役割を果たしていくことが求められる。

 

昔ながらに教科を教えこむ、一方的な講義的なことが現代の授業ではなくなってきた。ICTも活用する授業に改善する。だからこそ今の教員へのなり手がない。さらに中学校教員においては部活動の指導もある。好きでも相当な時間が取られることから指導者の外部委託、授業の準備がICT化によって複雑化して改善されないこと。若手やベテランにとってもおそらく負担が増えてきたうえに児童生徒の個別多様化への対応。なり手不足の要因かもしれません。

就学前の施設においても同様なこともあります。ただ預かればいいと私たちは思ってはいません。小学校へ行っても困らないよう生活を整え、基本的生活の確立、様々な活動を通して学校生活において困らないようにするためには学校現場の推移をしっかりと捉えた教育・保育が必要です。もちろんそこには個別に寄り添う姿勢で取り組みたいと考えています。人の数も必要ですがそれぞれ得意な専門性で対応することがこれからの時代大切であると思います。

 

89 (2)ICTの活用に向けた教師の資質・能力の向上

2023/06/29

○児童生徒が1人1台端末を使用し,いつでもクラウドにアクセスできる時代を迎える中で,上記(1)で述べたように,学校教育の質の向上に向けてICTを活用するためには,養成・研修全体を通じ,教師が必要な資質・能力を身に付けられる環境を実現することが必要である。

○このためには,大学における教員養成段階において,学生が1人1台端末を持っていることを前提とした教育を実現しつつ,児童生徒にプログラミング的思考,情報モラル等に関する資質・能力も含む情報活用能力を身に付けさせるためのICT活用指導力を養成することや,学習履歴(スタディ・ログ)の利活用などの教師のデータリテラシーの向上に向けた教育などの充実を図っていくことが求められる。このため,教員養成大学・学部や教職大学院は,学校教育におけるICTを効果的に活用した指導のノウハウをいち早く収集・分析しつつ,新たな時代に対応した教員養成モデルを構築するなど,Society5.0時代の教師の養成を先導する役割を果たすことが期待される。さらに現職の教師に対しては,国によるコンテンツ提供や都道府県等における研修の更なる充実等により,ICT活用指導力の一層の向上を図ることが急務である。

 

時代の変化の応じ教員の取得すべき事項は増えるばかりでありますが、これからを担う子ども達には必要なことであり、大人、保護者、教員が育った時代と現代は大きく異なること、学び方にも大きな変化であることを念頭に時代に合わせた教育方法が必要です。

ただ単に教科を教え込むだけであるなら、ネット配信で国中すべての同じ学年に配信すればいいだけです。そのほうが地域による学力差はなくなるはずです。しかし格差がなくならないのは受け手側の児童生徒の多様化や置かれている状況が多様だからではないでしょうか。いくらICTが進展しても受け手側にどれほど寄り添うことができるかが課題のように思います。一人一人個別に向き合うことができるか、そこに注力するためには様々な職種の学校スタッフや地域社会が必要なのではないでしょうか。教員、担任だけに資質・能力の向上の負担をかけても子どもにとってすべてではないと考えます。管理職の旗振りのもと学校全体で取り組む姿勢が必要と受け止めます。

 

88 (1)学校教育の質の向上に向けたICTの活用

2023/06/28

○ICTの活用により新学習指導要領を着実に実施し,学校教育の質の向上につなげるためには,カリキュラム・マネジメントを充実させつつ,各教科等において育成を目指す資質・能力等を把握した上で,特に「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に生かしていくことが重要である。また,従来はなかなか伸ばせなかった資質・能力の育成や,他の学校・地域や海外との交流など今までできなかった学習活動の実施,家庭など学校外での学びの充実などにもICTの活用は有効である。

○その際,1人1台の端末環境を生かし,端末を日常的に活用することで,ICTの活用が特別なことではなく「当たり前」のこととなるようにするとともに,ICTにより現実の社会で行われているような方法で児童生徒も学ぶなど,学校教育を現代化することが必要である。児童生徒自身がICTを「文房具」として自由な発想で活用できるよう環境を整え,授業をデザインすることが重要である。

○また,不登校,病気療養,障害,あるいは日本語指導を要するなどにより特別な支援が必要な児童生徒に対するきめ細かな支援,さらには個々の才能を伸ばすための高度な学びの機会の提供等に,ICTの持つ特性を最大限活用していくことが重要である。

個別最適な学びと協働的な学びを実現するためには,このようなICTの効果的活用と少人数によるきめ細かな指導体制の整備を両輪として進め,児童生徒一人一人に寄り添ったきめ細かな指導,学習活動・機会の充実を図る必要がある

 

ICTを文房具として、まさに時代はなくてはならないツールの一つになりました。さらに、ソフトも開発され、ChatGPTなど課題もあるようですが相当有益であることいわれています。使い方を間違えないように最大限で活用していくことはこれからの時代にはまさに文房具の一つであります。進化する環境、多様化する児童生徒や家庭環境にとって個別最適な学びと忘れてはならない協同的な学びの実現と児童生徒にとって双方向のやり取りがあっての個別最適な方法であることも忘れてはならないと思います。だからこそ一斉画一的な教え込むといった時代ではないということ、学びの主体は児童生徒であって、意欲を引き出す受け止めが必要で、教え込む、教えないといけないという時代遅れの考えをいち早く一掃することが大切であると思います。さらにはいろいろな課題を抱えている児童生徒に対しても寄り添い、学びを保障する基本的な考えを再認識すべきです。「学びたかったら学校に来なさい」でもないと思います。病気や家庭環境によって学ぶ機会を逸している子どももいるはずです。すべての子どもを対象にICTを活用して欲しいですね。

 

 

87 5.「令和の日本型学校教育」の構築に向けたICTの活用に関する基本的な考え方 3

2023/06/27

○その一方で,ICTを活用すること自体が目的化してしまわないよう,十分に留意することが必要である。直面する課題を解決し,あるべき学校教育を実現するためのツールとして,いわゆる「二項対立」の陥穽に陥ることのないよう,ICTをこれまでの実践と最適に組み合わせて有効に活用する,という姿勢で臨むべきである。

○同時に,ICTが我が国の学校教育に与える影響の全てを現時点で予測することはできない。児童生徒がICTを日常的に活用することにより,自らの学習を調整しながら学んでいくことができるようになるとともに,予想しなかったような形で児童生徒の可能性が引き出される可能性があることにも着目する必要がある。また,児童生徒の健康面への影響にも留意する必要がある。

○さらに,学校におけるICT環境の整備とその全面的な活用は,長年培われてきた学校の組織文化にも大きな影響を与え得るものである。例えば,紙という媒体の利点や必要性は失われない一方で,デジタルを利用する割合は増えていくであろうし,学校図書館における図書等の既存の学校資源の活用や充実を含む環境整備の在り方,校務の在り方や保護者や地域との連携の在り方,さらには教師に求められる資質・能力も変わっていくものと考えられる。その中で,Society5.0時代にふさわしい学校を実現していくことが求められる。

 

ICT化が目的とすると本末転倒。どう使いこなすか。災害時や感染症対応時、さらには病気や不登校児への支援もツールは使うが、履修主義・修得主義とどう組み合わせて支援するのか。誤解を招きかねませんが、一方的配信で履修したとされるのであれば学校の存在は必要なくICTだけで解決しますが、修得も一部結果を示すと評価されるのであれば学校さえ必要なくなるかもしれません。授業の様子を撮影して配信するだけでは双方向とはなりませんし、違う意味の個別対応であり、理解度をどう図るのか?テストだけで判断?フォローが必要ですよね。それだけでは学べないからこそ学校の存在、担任の存在、学友の存在が必要な気がします。ICTを活用して友達とのやり取り、学びを広め深める。自己の思考だけでは人社会では、困難になるのではないのか。そう感じてしまいます。

 

86 5.「令和の日本型学校教育」の構築に向けたICTの活用に関する基本的な考え方 2

2023/06/26

○ICTが必要不可欠なツールであるということは,社会構造の変化に対応した教育の質の向上という文脈に位置付けられる。すなわち,子供たちの多様化が進む中で,個別最適な学びを実現する必要があること,情報化が加速度的に進むSociety5.0時代に向けて,情報活用能力など学習の基盤となる資質・能力を育む必要があること,少子高齢化,人口減少という我が国の人口構造の変化の中で,地理的要因や地域事情にかかわらず学校教育の質を保障すること,災害や感染症等の発生などの緊急時にも教育活動の継続を可能とすること,教師の長時間勤務を解消し学校の働き方改革を実現することなど,これら全ての課題に対し,ICTの活用は極めて大きな役割を果たし得るものである。

 

もっともですが、災害時やコロナのような感染症の場合に受け手側がどこまで対応できるかも検討しておく必要はないだろうか。導入時に家庭にWi-Fi機能がない家庭も多かった、災害時もつながるだけのインフラ整備が、果たしてどこまで地域を問わず整備できるかも課題です。進める上では国によるインフラ整備が根底にあるように思えます。さらに、一方的な配信が有効な場合と相方向でのやり取りの上の学習もあります。一方的配信であれば起点からどの地域どのような状況下においても同じ発信ができます。しかしそういったことは行われず学校単位での配信によって均一したものや取り組みではなかったようにも思えます。どうやり取りして課題を克服するのか、しかも個別に対応するかがすべて子どもの支援となるのではと単純に感じるところです。

 

 

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