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2024年 3月

こども大綱14

2024/03/29

(2)こどもや若者、子育て当事者の視点を尊重し、その意見を聴き、対話しながら、ともに進めていく

こども・若者が、自らのことについて意見を形成し、その意見を表明することや、社会に参画することが、社会への影響力を発揮することにつながり、おとなは、こども・若者の最善の利益を実現する観点からこども・若者の意見を年齢や発達の程度に応じて尊重する。

こども・若者が意見表明をし、社会に参画する上でも意見形成は欠かせないものであることから、意見形成への支援を進め、意見を表明しやすい環境づくりを行う。

貧困、虐待、いじめ、体罰・不適切な指導、不登校、障害・医療的ケア、非行などを始めとする困難な状況に置かれたこども・若者や、ヤングケアラー、社会的養護の下で暮らすこども、社会的養護経験者(いわゆるケアリーバー)、宗教二世、外国人のこどもなど、様々な状況にあって声を聴かれにくいこどもや若者、乳幼児を含む低年齢のこども、意見を表明することへの意欲や関心が必ずしも高くないこども・若者も自らの意見を持ち、それを表明することができるという認識の下、言語化された意見だけでなく様々な形で発する思いや願いについて汲み取るための十分な配慮を行う。

こどもや若者、子育て当事者が、安全に安心して意見を述べることができる場や機会をつくり、その意見をこども施策に反映させ、どのように反映されたのか、反映されない場合には理由などをフィードバックし、社会全体に広く発信する。これにより、こども施策の質を向上させるとともに、更なる意見の表明・参画につながる好循環をつくる。こども・若者と対等な目線で、対話しながら、こども・若者とともに社会課題を解決していくことは、こども・若者の自己実現を後押しするとともに、主体的に社会の形成に参画する態度を育み、ひいては民主主義の担い手の育成に資する。

 

報道でも子どもの意見を尊重することに対して、違和感を持った大人が多かったことかと驚きを感じました。これまで子どもは大人に従うもの、何もできないので大人が教えてあげなければといった考えでした。子どもを一人の人間として尊重してこなかった、さらには若者に対してもそのような見方が多かったことが人権意識に欠けていた先進国では珍しい国でもありました。さらには昨今の報道等であります部活動等においての暴言暴行もいまだにあります。理解できない指導者によって従うことを強要されていた時代の名残もあるのではなかろうかとも感じるところです。特に子どもを言葉や暴力で支配しようとしたり、決めつけ、最近の言葉で表現するなら常に「マウント」を取った言葉しか使わない大人にこのような傾向があるように感じます。あたらしいものを取り入れない、受け入れない、人権等に理解がない。そう感じています。

子どもの権利条約においても早くに批准しているものの、これまで法整備や施行がされてきませんでした。今やっと子どもの人権や権利といったことが叫ばれる時代になってきたのです。経済は先進国でしたが、人権や権利については相当な遅れをしていたと感じてしまいます。だから福祉においても高齢者等の福祉は先行するものの児童福祉については明らかな遅れであったと言わざるを得ません。巻き返しを期待しましょう。時代は令和ですよ。昭和の間には平成という時代もあったのですよ。

出典;日本ユニセフ

こども大綱13

2024/03/28

こども・若者が、多様な価値観に出会い、相互に人格と個性を尊重し合いながら、その多様性が尊重され、尊厳が重んぜられ、固定的な性別役割分担意識や特定の価値観、プレッシャーを押し付けられることなく、主体的に、自分らしく、幸福に暮らすことができるよう支えていく。性別にかかわらずそれぞれのこども・若者の可能性を広げていくことが重要であり、乳幼児期から心身の発達の過程においてジェンダーの視点を取り入れる。

思想・信条、人種、民族、国籍、障害の有無、性的指向及びジェンダーアイデンティティ、生い立ち、成育環境、家庭環境等によって差別的取扱いを受けることがないようにする。貧困、虐待、いじめ、体罰・不適切な指導、暴力、経済的搾取、性犯罪や性暴力などの権利の侵害からこどもを守り、救済する。

こども基本法やこどもの権利条約の趣旨や内容を、こどもや若者や、子育て当事者、教育・保育に携わる者を始めとするおとなに対して広く周知し、社会全体で共有を図る。こどもや若者に関わる全ての施策において、こども・若者の視点や権利を主流化し、権利を基盤とした施策を推進する。

 

あえてこども基本法やこどもの権利条約の趣旨や内容を、こどもや若者や、子育て当事者、教育・保育に携わる者を始めとするおとなに対して広く周知し、社会全体で共有を図る。という文言は明らかにその考えが薄かったということでしょう。子どもの人権や社会における子どもの立場についていかに薄かったのか、軽視されてきたのかといったこともあります。だからこそこの明記によって社会の考えや受け止めが変わって欲しいし成長して欲しいですね。貧困によって排他されたり、チャンスさえもらえなかったり、虐待やいじめによる希望を失わせるような社会ではいけません。体罰・不適切な指導はあってはならないし、正当化されるものではありません。決めつける大人には理解してもらえないかも知れませんね。さらに犯罪に巻き込まれることもあってはならないことです。

 

 

こども大綱12

2024/03/27

(1)こども・若者を権利の主体として認識し、その多様な人格・個性を尊重し、権利を保障し、こども・若者の今とこれからの最善の利益を図る

こども・若者は、未来を担う存在であるとともに、今を生きている存在であり、保護者や社会の支えを受けながら、自立した個人として自己を確立していく、意見表明・参画と自己選択・自己決定・自己実現の主体である。つまり、こども・若者は、心身の発達の過程にあっても、乳幼児期から生まれながらに権利の主体である。

こども・若者を、多様な人格を持った個として尊重し、その権利を保障し、こども・若者の今とこれからにとっての最善の利益を図る。

こども・若者が、自らの権利、心や身体、社会に関する必要な情報や正しい知識を学ぶことができ、それらに基づいて将来を自らが選択でき、生活の場や政策決定の過程において安心して意見を言え、述べた意見が反映され、それにより周囲や社会が変わっていく体験を積み上げながら、希望と意欲に応じて将来を切り開いていけるよう、取り組んでいく。声を上げにくい状況にあるこども・若者に特に留意しつつ、「こどもとともに」という姿勢で、こどもや若者の自己選択・自己決定・自己実現を社会全体で後押しする。

 

こども・若者が希望や理想を掲げてもこれまでは学力や学んできたキャリア等において打ち消されてきた経緯もあります。また大人によって否定されたりすることで挫折を味わうこともあったはずです。出来る、できないで判断されてきた経緯も含めて、真に希望や目標が打ち消されない社会にも期待したいですね。そういったことについてもこれまで自己責任として打ちのめされてきたこともしっかり把握して欲しいですね。声をあげにくい環境がそうしてきた声をあげても虐げられてきたこともあるのです。こども若者の意見の尊重と実現できる社会の成長を期待します。

 

 

こども大綱11

2024/03/26

第2 こども施策に関する基本的な方針

全てのこども・若者が身体的・精神的・社会的に幸福な生活を送ることができる「こどもまんなか社会」の実現に向けて、日本国憲法、こども基本法及びこどもの権利条約の精神にのっとり、以下の6本の柱を政府におけるこども施策の基本的な方針とする。

①こども・若者を権利の主体として認識し、その多様な人格・個性を尊重し、権利を保障し、こども・若者の今とこれからの最善の利益を図る

②こどもや若者、子育て当事者の視点を尊重し、その意見を聴き、対話しながら、ともに進めていく

③こどもや若者、子育て当事者のライフステージに応じて切れ目なく対応し、十分に支援する

④良好な成育環境を確保し、貧困と格差の解消を図り、全てのこども・若者が幸せな状態で成長できるようにする

⑤若い世代の生活の基盤の安定を図るとともに、多様な価値観・考え方を大前提として若い世代の視点に立って結婚、子育てに関する希望の形成と実現を阻む隘路(あいろ)の打破に取り組む

⑥施策の総合性を確保するとともに、関係省庁、地方公共団体、民間団体等との連携を重視する

 

人権の保障、権利の保障、最善の利益とよく社会福祉施策で使われてきた言葉です。本気で取り組んで欲しい。より具体的に支援して欲しいとともに若者世代もこれに応えることも必要かと感じます。もちろん見返りではなく意見を述べたり、意見の尊重がなされることですが、しっかりと若者の考えに理解をしてもらうことが必要だと感じます。子どもや若者の希望が打ちのめされる社会ではなく、可能性を秘めた子ども達の思いや希望が阻害されない社会であって欲しいと思います。何度もチャレンジ出来たり、挑戦することを阻害されない社会であってほしいですね。

 

出典;政治ドットコム

 

こども大綱10

2024/03/25

こども大綱の使命は、常にこどもや若者の最善の利益を第一に考え、こども・若者・子育て支援に関する取組・政策を我が国社会の真ん中に据え、こどもや若者を権利の主体として認識し、こどもや若者の視点で、こどもや若者を取り巻くあらゆる環境を視野に入れ、こどもや若者の権利を保障し、誰一人取り残さず、健やかな成長を社会全体で後押しすることにより、「こどもまんなか社会」を実現していくことである。こども大綱は一度取りまとめられたら終わりというものではない。「こどもまんなか社会」の実現に向け、こどもや若者、子育て当事者等の意見を取り入れながら、次元の異なる少子化対策の実現に向けたこども未来戦略の推進とあわせて、こども大綱の下で進める施策の点検と見直しを図っていく。

 

大綱化した、明言したではなく、実行力と施策の点検と見直しがとても大切です。社会の成就を願うところです。現場の意見を取り入れるとしていますので期待したいですね。「少子化はまったなし」とするなら、懸念となっている若者が不安を持っている状況をドラスティックに変える国としての施策も必要ではないかと思います。ネックになっていることを指摘して改善していくことも示すと分かりやすいように感じます。様々な不安ばかりが若者を苦しめているようにも思います。また、欧州においては「誰一人取り残さない」といった考えはもう何十年も前からの対策事項です。ようやく日本でこのような言葉が発せられるようになりました。先進国における少子化懸念に日本はようやく「待ったなし」と気づき取り組みだしました。

 

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