こども大綱2 2024/03/12 第1 はじめに 1 こども基本法の施行、こども大綱の策定 令和5年4月1日、こども基本法が施行された。こども基本法は、日本国憲法、児童の権利に関する条約(以下「こどもの権利条約」という。)の精神にのっとり、次代の社会を担う全てのこどもが、生涯にわたる人格形成の基礎を築き、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指して、社会全体としてこども施策に取り組むことができるよう、こども施策に関し、基本理念を定め、国の責務等を明らかにし、こども施策の基本となる事項を定めるとともに、こども政策推進会議を設置すること等により、こども施策を総合的に推進することを目的としている(第1条)。こども基本法において「こども」とは「心身の発達の過程にある者をいう。」とされている。これは、18 歳や20 歳といった年齢で必要なサポートが途切れないよう、こどもや若者がそれぞれの状況に応じて社会で幸せに暮らしていけるように支えていくことを示したものであり、こどもが、若者となり、おとなとして円滑な社会生活を送ることができるようになるまでの成長の過程にある者を指している。 成人年齢を18歳としていますが、こどもとは、「心身の発達の過程にある者をいう。」とされ、18 歳や20 歳といった年齢で必要なサポートが途切れないよう、こどもや若者がそれぞれの状況に応じて社会で幸せに暮らしていけるように支えていくことを示したものとしています。
こども大綱1 2024/03/11 新たなシリーズです。「こども大綱」についてです。 令和5年12月22日に「こども大綱」が閣議決定されました。内閣総理大臣からの諮問により、令和5年4月から「こども家庭審議会」において、こどもや若者、子育て当事者等の意見を聴き、反映させながら、議論を進め、12月1日、答申を取りまとめました。その答申を踏まえ、令和5年12月22日、こども大綱が閣議決定されました。このことは今後の国の子ども施策に反映されるとしています。子育て中の世代だけでなく、社会において子どもを大切にするということでもあります。このことをしっかりと受け止めるためにもシリーズとして内容を示していきます。社会みんなで理解していく必要があります。 こども基本法に基づく「こども大綱」は、従来の「少子化社会対策大綱」、「子供・若者育成支援推進大綱」及び「子供の貧困対策に関する大綱」を一つに束ね、一元化するとともに、さらに必要なこども施策を盛り込むことで、これまで以上に総合的かつ一体的にこども施策を進めていきます。「こども大綱」は、こども基本法において、内閣総理大臣を会長とし、全閣僚で構成される「こども政策推進会議」で案を作成した上で閣議決定することとされています。 内閣総理大臣からの諮問により、令和5年4月から「こども家庭審議会」において、こどもや若者、子育て当事者等の意見を聴き、反映させながら、議論を進め、12月1日、答申を取りまとめました。その答申を踏まえ、令和5年12月22日、こども大綱が閣議決定されました。 こども家庭庁HPより 令和5年12月22日、こども基本法に基づき、こども政策を総合的に推進するため、政府全体のこども施策の基本的な方針等を定める「こども大綱」を閣議決定しました。こども家庭庁のリーダーシップの下、「こども大綱」に基づき、政府全体のこども施策を推進していきます。 一般のみなさんへ 「こどもまんなか社会」の実現に向けて ~こども大綱の閣議決定に当たっての加藤大臣からのメッセージ~ 本日の臨時閣議において「こども大綱」を決定しました。 「こども大綱」は、今年4月に施行されたこども基本法に基づく、我が国初の大綱であり、幅広いこども施策を総合的に推進するため、今後5年程度の基本的な方針や重要事項を一元的に定めるものです。 「こども大綱」では、全てのこども・若者が身体的・精神的・社会的に幸せな状態(ウェルビーイング)で生活を送ることができる「こどもまんなか社会」の実現を目指しています。 そして、そのための基本的な方針として、 ①こども・若者は権利の主体であり、今とこれからの最善の利益を図ること、 ②こども・若者や子育て当事者とともに進めていくこと、 ③ライフステージに応じて切れ目なく十分に支援すること、 ④良好な成育環境を確保し、貧困と格差の解消を図ること、 ⑤若い世代の生活の基盤の安定を確保し、若い世代の視点に立った結婚・子育ての希望を実現すること、 ⑥施策の総合性を確保すること を掲げています。 この「こども大綱」では、これまでにはない、初めての試みとして、 まず第1に、目指す「こどもまんなか社会」の姿を、こども・若者の視点で描き、それに対応する目標を定めました。 第2に、こども・若者が「権利の主体」であることを明示するとともに、こどもや若者・子育て当事者と「ともに進めていく」としました。 第3に、政策に関する重要事項について、こども・若者の視点でわかりやすく示すため、こども・若者のライフステージごとに提示しました。 第4に、こども大綱の下で具体的に進める施策について、今後、毎年、「こどもまんなか実行計画」を策定し、骨太の方針や各省庁の概算要求などに反映することにしました。 第5に、こども・若者、子育て当事者を始めとする様々な方々から、対面・オンライン・チャット、パブリックコメント、アンケート、ヒアリング、児童館や児童養護施設への訪問など、様々な方法で意見を聴き、いただいた意見を反映するとともに、こどもや若者にもなるべくわかりやすくフィードバックしました。 私から、全ての閣僚に対し、こども・若者や子育て当事者の意見を聴きながら、こども政策を進めていただくよう、お願いしました。こども政策の推進にあたっては、教育基本法に基づく教育振興基本計画とも連携しながら、全てのこども・若者のウェルビーイングの向上を図っていけるように取り組んでまいります。 これからも、こども・若者や子育て当事者のみなさん一人ひとりの意見を聴いて、その声をまんなかに置いて、そして、こどもや若者のみなさんにとって最も善いことは何かを考えて、政策に反映し、大人が中心になってつくってきたこの社会を、「こどもまんなか社会」へとつくり変えていくために、みなさんとともに歩んでまいります。 令和5年12月22日 内閣府特命担当大臣こども政策少子化対策若者活躍 男女共同参画 加藤鮎子 児童福祉法は、児童の福祉を担当する公的機関の組織や、各種施設および事業に関する基本原則を定める日本の法律です。1947年の制定以降、時代に合わせて繰り返し改正されてきました。 「児童の権利に関する条約」は,1989年(平成元年)11月20日に第44回国連総会において採択され,我が国は,1990年(平成2年)9月21日にこの条約に署名し,1994年(平成6年)4月22日に批准を行いました。 (我が国については,1994年5月22日に効力が生じています。) 子どもを大切にする社会を目指し、ようやくというか、こども家庭庁が発足しました。期待しましょう。こども大綱について新たなシリーズとして記載していきます。
教育・保育要領解説59 2024/03/08 コ 豊かな感性と表現 2 保育教諭等は、園児一人一人が様々に表現する楽しさを大切にするとともに、多様な素材や用具に触れながらイメージやアイデアが生まれるように、環境を整えていく。また、園児同士で表現を工夫しながら進める姿や、それぞれの表現を友達と認め合い、取り入れたり新たな表現を考えたりすることを楽しむ姿を十分に認め、更なる意欲につなげていくことも大切である。 こうした幼児期の経験は、小学校の学習において感性を働かせ、表現することを楽しむ姿につながる。これらは、音楽や造形、身体等による表現の基礎となるだけでなく、自分の気持ちや考えを一番適切に表現する方法を選ぶなど、小学校以降の学習全般の素地になる。また、臆することなく自信をもって表現することは、教科等の学習だけではなく、小学校生活を意欲的に進める基盤ともなっていく。 小学校教育の前倒しではなく、小学校に進んで困らない経験や体験が大切です。もちろんそこにはア~コに示した10の姿に示されることを念頭に、到達目標ではなく、子どもの成長の課程としてそのような姿が見られるような保育が必要です。 さてひと通り、保護者と共有していく部分の大半を示しましたので、一旦この教育保育要領の解説書から離れ、新たなシリーズに移ります。
教育・保育要領解説58 2024/03/07 コ 豊かな感性と表現 心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや考えたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。 幼児期の豊かな感性と表現は、領域「表現」などで示されているように、幼保連携型認定こども園における生活の様々な場面で美しいものや心を動かす出来事に触れてイメージを豊かにし、表現に関わる経験を積み重ねたり、楽しさを味わったりしながら、育まれていく。なお、豊かな感性と表現は、領域「表現」のみで育まれるのではなく、第2章に示すねらい及び内容に基づく活動全体を通して育まれることに留意する必要がある。 園児は、生活の中で心を動かす出来事に触れ、みずみずしい感性を基に、思いを巡らせ、様々な表現を楽しむようになる。園児の素朴な表現は、自分の気持ちがそのまま声や表情、身体の動きになって表れることがある。また、保育教諭等や他の園児に受け止められることを通して、動きや音などで表現したり、演じて遊んだりしながら、自分なりに表現することの喜びを味わう。5歳児の後半になると、このような体験を基に、身近にある様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや考えたことを必要なものを選んで自分で表現したり、友達と工夫して創造的な活動を繰り返したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりして、意欲をもつようになる。 この頃の園児は、共通の目的に向けて、友達と一緒にそれまでの経験を生かしながら考えを出し合い、工夫して表現することを一層楽しむようになる。 例えば、グループで劇をつくる場面では、役に応じて話し方や動き方を工夫する、必要な衣装や道具を身近な素材や用具などを使ってつくり上げる、効果音を考えるなど、表現すること自体を楽しむとともに、友達と一緒に工夫することで、新たな考えを生み出すなど、より多様に表現できるようになっていく過程を楽しむようになる。 生活の中で心を動かす出来事に触れることがあればとても素敵です。思いを巡らせたり、他に受け止められることを通して、動きや音などで表現したり、演じて遊んだりしながら、自分なりに表現することの喜びを味わう。こういった経験が豊かな感性と表現に繋がっていきます。美しいものを感じたり、感動といったことで他者と一緒に共感したりすることは集団生活においてとても重要なことです。また、子どものつぶやきについてもとても大切にしたいことです。素朴な表現は、自分の気持ちがそのまま声や表情、身体の動きになって表れることがある。だからこそクオリティの高い言葉や物的環境の整備も必要です。
教育・保育要領解説57 2024/03/06 ケ 言葉による伝え合い 2 言葉による伝え合いを園児が楽しむようになるためには、保育教諭等や友達と気軽に言葉を交わすことができる雰囲気や関係の中で、伝えたくなるような体験をすることや、遊びを一緒に進めるために相手の気持ちや行動を理解したいなどの必要性を感じることが大切である。 保育教諭等は、園児の状況に応じて、言葉を付け加えるなどして、園児同士の話が伝わり合うように援助をする必要がある。また、絵本や物語の世界に浸り込むことで、豊かな言葉や表現に触れられるようにしたり、保育教諭等自身が豊かな表現を伝えるモデルとしての役割を果たすことで、様々な言葉に出会う機会をつくったりするなどの配慮をすることが必要である。 こうした幼児期の言葉による伝え合いは、小学校の生活や学習において、友達と互いの思いや考えを伝え、受け止めたり、認め合ったりしながら一緒に活動する姿や、自分の伝えたい目的や相手の状況などに応じて言葉を選んで伝えようとする姿などにつながっていく。特に、戸惑いが多い入学時に自分の思いや考えを言葉に表せることは、初めて出会う教師や友達と新たな人間関係を築く上でも大きな助けとなる。 子ども同志に言葉が伝わり合わないからっと言って片方の言葉だけを代弁したり、大人の意見を込めての発言をしたりせず、子どもの気持ちに寄り添った言葉の援助が必要なのです。とても難しいことではあるのですが、子ども同志では意外と理解しあえることも多いのです。それは、いつも仲良しで共感することが多い子ども同志で起こる場合にはすぐにお互いが理解しあってまた遊びに夢中になることも多いのです。決して対抗心や闘争心が前面に出ることではなく、子どもながらに互いを理解しようとする相手に対する思いがあるからではないでしょうか。様々な場面において、園児の状況に応じて、保育者が言葉を付け加えるなどして、園児同士の話が伝わり合うように援助をする必要がある。大切にしたいことです。