教育振興基本計画60 2025/04/22 Ⅳ.今後5年間の教育政策の目標と基本施策 (考え方) ○Ⅱで示した基本的な方針の下、実効ある教育政策を進めていくためには、政策の目標と具体的な施策を総合的かつ体系的に示すとともに、客観的な根拠に基づき成果を検証し、より効果的・効率的な施策の立案に生かしていくサイクルを実践していくことが必要である。 ○このため、本計画においては、令和5(2023)年度から令和9(2027)年度までの5年間における①教育政策の目標、②目標を実現するために必要となる基本施策、③目標の進捗状況を把握するための指標を示す。これらの目標は独立したものではなく、相互に関連し合っており、基本的な方針との関係も複層的なものである。各目標及び基本施策の推進に当たっては、計画全体を俯瞰した上で、関連する他の目標及び基本施策との関係に留意しつつ進めることが重要である。 ○国の教育振興基本計画は、教育活動の多くが地方公共団体や民間において自律的に行われるものであることに留意しつつ、国全体としての目標や成果に係る指標、国自身が取り組む施策を明らかにするものである。各実施主体における具体的な教育の在り方については、国全体の目標も参考にしつつ、各地域や教育実践の現場において、それぞれの実情も踏まえながら各関係者が自主的に設定することが期待される。また、国においては、各地域の特色のある先進的な取組について把握するとともに、各地域の相互交流や民間教育事業者との連携による優れた事例の横展開、地域間の連携の促進、国の施策の充実に向けた活用に取り組むことが重要である。
教育振興基本計画59 2025/04/21 Ⅲ.今後の教育政策の遂行に当たっての評価・投資等の在り方 (2)教育投資の在り方 (本計画期間における教育投資の方向性) ②各教育段階における教育の質の向上に向けた環境整備 (国民の理解醸成及び寄附等の促進) ○教育の充実に当たっては、我が国の厳しい財政状況に鑑み、国の財政運営の方針と整合性を取りながら、必要な投資や財源の確保を行っていく必要がある。その際、教育段階に応じた多様な費用負担の在り方について更に検討を深めるとともに、限られた財源を効率的に活用して投資効果を最大化する観点から、客観的な根拠に基づくPDCAサイクルを徹底し、既存の施策や制度の不断の見直しを行うことが重要である。あわせて、寄附の促進や大学と企業との共同研究の促進など民間資金の活用を含む様々な方策に取り組むことが重要である。寄附税制上の優遇措置の活用やクラウドファンディングの取組、寄附者や企業とのコミュニケーション、各自治体における学校や教育支援のための寄附募集の取組など、様々な手法を駆使し、教育活動に対する理解を得つつ、寄附の増加や民間資金の更なる活用を推進していくことが求められる。 ○また、広く国民の間で教育の意義や、教育投資を行う各施策に対する理解・協力を得ることが重要であり、このためにも、各種教育施策の効果を専門的・多角的に分析、検証するための体制の整備等を進め、不断の改革・改善を徹底するとともに、教育政策の効果を広く社会へ発信していく必要がある。
教育振興基本計画58 2025/04/18 Ⅲ.今後の教育政策の遂行に当たっての評価・投資等の在り方 (2)教育投資の在り方 (本計画期間における教育投資の方向性) ②各教育段階における教育の質の向上に向けた環境整備 ○ Ⅲ.今後の教育政策の遂行に当たっての評価・投資等の在り方 (2)教育投資の在り方 (本計画期間における教育投資の方向性) ②各教育段階における教育の質の向上に向けた環境整備 ○人生100年を見据えたライフサイクルの中で、社会人が職業生活をはじめとした人生の様々な場面において、個人の目標達成や困難の解消のほか、社会的な課題の解決などにつながる学習を行っていけるよう、大学等におけるリカレント教育推進のための体制整備をはじめ、多様なニーズに対応できる社会に開かれた高等教育の実現に向けた環境整備を行う。 ○大学キャンパスは、高度で先進的な人材を育成するとともに、イノベーション・産業振興のハブとなるなど、大学等の使命を果たす基盤として重要な役割を担うものであり、教育研究活動とその活動の場となる施設整備が一体となった共創拠点を展開できるよう、長寿命化・脱炭素化等の施設整備を計画的・重点的に進める。 ○以上を踏まえ、本計画期間内においては、上述の教育の姿の実現に向けて、OECD諸国など諸外国における公財政支出など教育投資の状況を参考とし、本計画に掲げる目標の達成や施策の実施に必要な予算について財源を措置し、真に必要な教育投資を確保していくことが必要である。
教育振興基本計画57 2025/04/17 Ⅲ.今後の教育政策の遂行に当たっての評価・投資等の在り方 (2)教育投資の在り方 (本計画期間における教育投資の方向性) ②各教育段階における教育の質の向上に向けた環境整備 ○学校施設は、児童生徒等の学習・生活の場であるとともに、災害時には避難所ともなることから、安全・安心を確保しつつ新しい時代の学びを実現することが重要である。このため、計画的な長寿命化改修等を通じて、教育環境向上と老朽化対策の一体的な整備等を推進する。 ○高等教育段階においては、大学等に進学する学生が、組織的・体系的な質の高い教育を受けられるようにするための大学改革を徹底するとともに、大学教育に係る情報公開の推進、教育研究の質的向上のための条件整備を進める。国立大学法人運営費交付金や私学助成について、大学改革や教育研究の質の向上のため、適切な措置を図りつつ、多元的な財政基盤の確立を進める。また、デジタル、グリーン等の成長分野をけん引する高度専門人材の育成に向けて、意欲ある大学及び高等専門学校が成長分野への学部転換等の改革に予見可能性をもって踏み切れるよう、新たに創設する基金を活用し、機動的かつ継続的な支援を行う。 さらに、世界最高水準の研究大学の実現に向け、国際卓越研究大学法に基づき、10兆円規模の大学ファンドを通じて支援を行う。 加えて、大学の研究体制の強化、若手研究者の安定的雇用の確保を図るとともに、大学院修了後のキャリアパスの多様化に関する取組を更に促した上で、優秀な博士課程学生に対して支援を図る。
教育振興基本計画56 2025/04/16 Ⅲ.今後の教育政策の遂行に当たっての評価・投資等の在り方 (2)教育投資の在り方 (本計画期間における教育投資の方向性) ②各教育段階における教育の質の向上に向けた環境整備 ○人生100年時代やSociety5.0の実現など、今後の社会を展望しつつ教育を通じた人づくりを推進するためには、幼児教育、義務教育、後期中等教育までの初等中等教育及び高等教育の各段階並びに生涯学習・社会教育において、質の高い学びを行うことができる環境を整備することが必要である。このため、特に、以下のような点について、教育の質を向上させるために必要な教育投資を確保する必要がある。 ○初等中等教育段階においては、新しい時代に求められる資質・能力の育成に向けた学習指導要領の着実な実施や教員研修の高度化の推進、GIGAスクール構想について端末活用の推進や自治体間格差の解消に向けた取組を推進する。特に、教師は教育の根幹であり、教職の魅力向上を通じて優秀な人材を確保し、教師がやりがいをもって働くことができる勤務環境を実現する必要がある。また、ICT環境の充実や地域の実情に応じた部活動の地域連携・地域クラブ活動への移行に向けた取組を含む学校と地域との連携・協働を図る。 令和4年度に実施した教員勤務実態調査の結果等を踏まえ、学校における働き方改革の更なる加速化、処遇改善、指導・運営体制の充実、教師の育成支援を一体的に進める。また、校務DXの推進に向けた環境整備等を進める。 公教育の再生は少子化対策と経済成長実現にとっても重要であり、これらの施策を通じて、そのための取組を推進する。