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園からの発信

幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 4

2024/10/02

このように、幼児教育施設と小学校(以下、「幼保小」という。)においては、3要領・指針及び小学校学習指導要領に基づき、幼児教育と小学校教育の円滑な接続を図ることが求められている。しかし、家庭や地域の状況の違いを越えて、幼児教育施設の多様性を生かしながら、幼保小の協働により接続期の教育の充実を実現していくためには、未だ数多くの課題がある。

また、幼児教育については、「子ども・子育て支援新制度」(平成27年4月~)、「幼児教育・保育の無償化」(令和元年10月~)など、全ての子供に質の高い幼児教育・保育を提供するための施策が進められてきた。一方、令和3年の出生数が約81万人となるなど、少子高齢化や人口減少に歯止めがかからないほか、我が国の経済・社会情勢の変化等により、家庭や地域による小学校就学前の子供の学びや成長の格差、障害のある子供や外国籍等の子供など特別な配慮を必要とする子供への対応の増加など、新たな課題が生じている。

 

まずもって、3要綱・指針とあるように就学前の保育・教育施設においては違いがあってはならないのです。園独自や施設の考え方で独自の保育教育であってもいけないのです。要綱・指針に沿ったものであって、それらが小学校学習指導要領につながるようなことでなければならないのです。その上で3歳以上児の保育料は無償化されてきましたが、少子化にはつながりません。我々子育て世代においてもその実感があると思います。支援はそこも大事ですが、もっと大切なこともあるようです。それは今現在に不安があり、将来にはもっと不安があるからです。

 

幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 3

2024/10/01

このような学びの充実を一層確実なものとするためには、幼稚園・保育所・認定こども園(以下、「幼児教育施設」という。)といった施設類型を問わず、また、家庭や地域の状況にかかわらず、全ての子供が格差なく質の高い学びへと接続できるよう、幼児期の教育から小学校教育への教育の充実を図ることが必要となる。とりわけ、教育基本法において「生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの」として規定される幼児期の教育と小学校以降の教育とを円滑につないでいくためには、子供の成長を中心に据え、関係者の立場を越えた連携により、発達の段階を踏まえた教育の連続性・一貫性の基に、接続期の教育の充実に取り組むことが必要である。

この点、平成29年に公示された幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領(以下、「3要領・指針」という。)においては、教育に関わる側面のねらいや内容に関して更なる整合性が図られるとともに、小学校教育との円滑な接続を図るよう努めることが明記された。また、小学校学習指導要領においても、学校段階等間の接続を図ることが明記された。さらに、3要領・指針及び小学校学習指導要領においては、持続可能な社会の創り手として必要な資質・能力の育成や、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」など、施設類型や学校種を越えて、子供の成長を理解する手掛かり等が共通に整理された。

 

簡単に言えば質の高い保育、幼児教育を受けたかが問題のように感じます。どのような保育教育が子どもにとって必要かを考え、そのために令和の日本型学校教育を意識し、子ども達がそういった手法にスムーズに入っていくことのできる能力を引き出していくことが必要なのです。教え込んでばかりだと最初はとても優秀に感じるかもしれませんが、後伸びしなければ何もなりません。最近では幼児期にどれだけの体験経験をしたかで体験格差が生じるとも指摘されています。幼児教育施設でどれだけの経験をしたか、家庭においてもどれだけの体験をしたかで、その後の教育における子どもの視点が違ってくるということかも知れません。

 

幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 2

2024/09/30

はじめに

中央教育審議会では、令和3年1月に「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申)」(以下、「令和3年答申」という。)を取りまとめ、2020年代を通じて実現すべき教育の姿を示した。現在、文部科学省では、1人1台端末の整備や小学校35人学級の計画的整備等を進め、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく育成し、多様な個性を最大限に生かすため、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実し、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善等の取組を着実に進めている。

 

以前も提示しました「令和の日本型学校教育の構築」。少子化人口減少、さらにはDX、ICT教育の推進、プログラミング能力、グローバル社会を念頭にバイリンガル、トリンガル。教員の負担軽減、地域の活用。様々な課題がある中で、まずはこのギャップをどう埋め、学校教育につなげるかが課題です。何かを知っているから、知っている知識を共同でどうつなげて解決していくか。そう掲げられてきているのですが、単純に早期教育、学校教育の前倒しが必要だと叫ぶ方々もいます。違うのですが。これからの学校教育の展開も学び、そのためにどういった力が子どもに必要か、どういった経験が必要なのかを生活を通して行っていくことが必要なのかを探っていきます。

 

幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 1

2024/09/27

新たなシリーズを掲載します。

 

学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について

~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~

令和5年2月27日

中央教育審議会 初等中等教育分科会

幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会

 

始めの100か月の育ちビジョンに続き、文字通り幼保から学校へつなぐことについて、中央教育審議会の取りまとめです。よくよく考えると生まれる前を10か月とすると、生まれてからの90か月とは、実は小学校始期も含まれるのですが、就学前教育と学校教育は、ここで一旦途切れるのです。生後の90か月は実は7歳半までとなりますよね。100か月で切り離されるものではありません。昨今課題となっている小1プロブレムやギャップにつながっているのです。そこでどう対応していくのかを記載を見ていきたいと思います。

シリーズ6 はじめの100か月の育ちビジョン48

2024/09/26

別紙2 はじめの100か月の育ちビジョンの実現に向けた社会全体の全ての人の役割

3.直接こどもの育ちに関わる人

(3)その他様々な立場でこどもの育ちに関わる人

○親族、保護者・養育者の知人・友人、近所や商店の人など、保護者・養育者や専門職以外の様々な立場でこどもの育ちに関わる人は、こども基本法にのっとった本ビジョンも参考に、こどもの育ちについての関心と理解を深めるように努めるなど、乳幼児の育ちの支え手としての役割が求められる。その際、それぞれの立場から手の届く範囲で、乳幼児の育ちを支えるための具体的な行動を自ら起こしたり、周囲に呼びかけたりするなど、「こどもまんなか社会」実現の推進役となることを期待したい。

〇なお、こどもと関わるに当たっては、自分自身の幼児期までの経験を振り返ったり、こどもの思いや願いを尊重して、どのように関わることが適切かを考えたりすることも重要である。

○こうした役割を支えるため、国による幼児期までの育ちに係るこども施策の推進は、本ビジョンの普及啓発等を通じて全ての人の関心や理解の増進を図り、こどもの育ちに関心を持つ人が、こどもの育ちに関する基礎知識と具体的な行動のヒントを得ることができるように、効果的な行動促進策を実施しながら行うことが必要である。

 

 

長い連載おつきあいありがとうございました。国は少子化は国難として取り上げ、本格的な支援をするとしています。こども家庭著の設立も遅いですが子どもまんなか社会を作っていくとして設立しています。結婚や出産、子育て、もちろん子育ては100か月ではないのです。就学前だけではなく、学齢期においても十分な支援が必要なのです。しかしながらこれまでも、例えば不妊治療などには年収の制限、税金も制限があり何ら支援されない家庭も多くあるのです。若者の給料を上げるとして進んでいます。約10年ほどの勤務で年収500万とか言われます。夫婦だと1000万になります。こうするとほとんどの公費減税はなくなるのです。フルに税金を納めなくてはならないのです。これまで児童手当も制限がありました。多くは家庭年収800万円だとすべて恩恵が受けられない。一生懸命働くと税金は満額で納め、何ら手当がない現状でした。保育料もそうです。3歳以上は無償化となりましたが、3歳未満の家庭で最高額5万8000円を毎月納める必要があるのです。こんな状況では少子化に歯止めは効きません。

国や地方公務員の方々には減免がないとかも不公平だとも思います。すべての家庭において支援があってもいいと思います。経済的裕福な家庭も無償化になると習い事など教育にお金を注ぐことができると批判も浴びましたが、対象となるのはごくわずかでもありますよね。もちろんお金だけでなく、子どもと接する時間もたいせつなのです。要は就学前の質の高い保育・教育受けることができること。さらには学校教育においてもどの地域どのような家庭環境であっても質の高い教育を受けることができるようにしていくことが大切なように思います。子育ての経済的負担の軽減は当然ですが、質の高い保育教育を受けることのできる自治体こそ生き残れる気がします。子育て無償化合戦が続いているようでは先がありません。

 

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