教育振興基本計画17 2025/02/18 Ⅱ.今後の教育政策に関する基本的な方針 (5つの基本的な方針) ○本計画においては、上述の総括的な基本方針の下、以下の5つの基本的な方針を定める。 ①グローバル化する社会の持続的な発展に向けて学び続ける人材の育成 ②誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す共生社会の実現に向けた教育の推進 ③地域や家庭で共に学び支え合う社会の実現に向けた教育の推進 ④教育デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進 ⑤計画の実効性確保のための基盤整備・対話
教育振興基本計画16 2025/02/17 Ⅱ.今後の教育政策に関する基本的な方針 (総括的な基本方針・コンセプト) (2)日本社会に根差したウェルビーイングの向上 ○第2期教育振興基本計画において掲げられるとともに、第3期教育振興基本計画においてもその理念が継承された「自立」、「協働」、「創造」については、「自立」と「協働」は個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実に対応する方向性であり、「創造」は主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善を通じてもたらされるものである。これまでの計画の基軸を発展的に継承し、誰もが地域や社会とのつながりや国際的なつながりを持つことができるような教育を推進することで、個人と社会のウェルビーイングの実現を目指すことが重要である。
教育振興基本計画15 2025/02/14 Ⅱ.今後の教育政策に関する基本的な方針 (総括的な基本方針・コンセプト) (2)日本社会に根差したウェルビーイングの向上 ○子供たちのウェルビーイングを高めるためには、教師のウェルビーイングを確保することが必要であり、学校が教師のウェルビーイングを高める場となることが重要である。子供の成長実感や保護者や地域との信頼関係があり、職場の心理的安全性が保たれ、労働環境などが良い状態であることなどが求められる。加えて、職員や支援人材など学校の全ての構成員のウェルビーイングの確保も重要である。こうしたことが学びの土壌や環境を良い状態に保ち、学習者のウェルビーイングを向上する基盤となり、結果として家庭や地域のウェルビーイングにもつながるものとなる。 ○さらに、生涯学習・社会教育を通じて、地域コミュニティを基盤としてウェルビーイングを実現していく視点も大切である。 ○ウェルビーイングが実現される社会は、子供から大人まで一人一人が担い手となって創っていくものである。社会全体のウェルビーイングの実現に向けては、個人のウェルビーイングが様々な場において高まり、個人の集合としての場や組織のウェルビーイングが高い状態が実現され、そうした場や組織が社会全体に増えていくことが必要となる。子供たち一人一人が幸福や生きがいを感じられる学びを保護者や地域の人々とともにつくっていくことで、学校に携わる人々のウェルビーイングが高まり、その広がりが一人一人の子供や地域を支え、更には世代を超えて循環していくという在り方が求められる。
教育振興基本計画14 2025/02/13 Ⅱ.今後の教育政策に関する基本的な方針 (総括的な基本方針・コンセプト) (2)日本社会に根差したウェルビーイングの向上 ○日本社会に根差したウェルビーイングの要素としては、「幸福感(現在と将来、自分と周りの他者)」、「学校や地域でのつながり」、「協働性」、「利他性」、「多様性への理解」、「サポートを受けられる環境」、「社会貢献意識」、「自己肯定感」、「自己実現(達成感、キャリア意識など)」、「心身の健康」、「安全・安心な環境」などが挙げられる。これらを、教育を通じて向上させていくことが重要であり、その結果として特に子供たちの主観的な認識が変化したかについてエビデンスを収集していくことが求められる。なお、協調的幸福については、「同調圧力」につながるような組織への帰属を前提とした閉じた協調ではなく、他者とのつながりやかかわりの中で共創する基盤としての協調という考え方が重要であるとともに、物事を前向きに捉えていく姿勢も重要である。 ○ウェルビーイングと学力は対立的に捉えるのではなく、個人のウェルビーイングを支える要素として学力や学習環境、家庭環境、地域とのつながりなどがあり、それらの環境整備のための施策を講じていくという視点が重要である。また、社会情動的スキルやいわゆる非認知能力を育成する視点も重要である。さらに、組織や社会を優先して個人のウェルビーイングを犠牲にするのではなく、個人の幸せがまず尊重されるという前提に立つことが必要である。
教育振興基本計画13 2025/02/12 Ⅱ.今後の教育政策に関する基本的な方針 (総括的な基本方針・コンセプト) (2)日本社会に根差したウェルビーイングの向上 ○ウェルビーイングとは身体的・精神的・社会的に良い状態にあることをいい、短期的な幸福のみならず、生きがいや人生の意義など将来にわたる持続的な幸福を含むものである。また、個人のみならず、個人を取り巻く場や地域、社会が持続的に良い状態であることを含む包括的な概念である。 ○ウェルビーイングの捉え方は国や地域の文化的・社会的背景により異なり得るものであり、一人一人の置かれた状況によっても多様なウェルビーイングの求め方があり得る。 ○すなわち、ウェルビーイングの実現とは、多様な個人それぞれが幸せや生きがいを感じるとともに、地域や社会が幸せや豊かさを感じられるものとなることであり、教育を通じて日本社会に根差したウェルビーイングの向上を図っていくことが求められる。 ○ウェルビーイングの国際的な比較調査においては、自尊感情や自己効力感が高いことが人生の幸福をもたらすとの考え方が強調されており、これは個人が獲得・達成する能力や状態に基づくウェルビーイング(獲得的要素)を重視する欧米的な文化的価値観に基づく側面がある。同調査によると日本を含むアジアの文化圏の子供や成人のウェルビーイングは低いとの傾向が報告されることがあるが、我が国においては利他性、協働性、社会貢献意識など、人とのつながり・関係性に基づく要素(協調的要素)が人々のウェルビーイングにとって重要な意味を有している。このため、我が国においては、ウェルビーイングの獲得的要素と協調的要素を調和的・一体的に育む日本発のウェルビーイングの実現を目指すことが求められる。こうした「調和と協調(Balance and Harmony)」に基づくウェルビーイングの考え方は世界的にも取り入れられつつあり、我が国の特徴や良さを生かすものとして国際的に発信していくことも重要である。