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園からの発信

幼児教育の質の向上16

2026/02/16

(2)研修の充実等による資質の向上

○ 研修と通常の保育活動、園内研修と園外研修、さらには法定研修、幼児教育関係団体が実施する研修など、それぞれの機能や位置付けを構造化し、効果的な研修を行うことが重要である。加えて、短時間であっても、日々の保育を振り返り、教育課程の改善・充実に向けた園全体でのカリキュラム・マネジメントの実施につなげられるよう、教職員間で意見交換等を行うことは重要である。

○ 効果的な研修の実施・普及に当たっては、例えば、研修内容を体系的に整理した研修俯瞰図を基に、一人一人の教職員が自らの研修履歴を継続的に記録できる仕組みを構築することも有効である。

○ さらに、施設類型、規模、職員体制や地域の実情が多様な中、単に経験年数という枠組みだけでなく、園で担っている役割に応じた研修プログラムを構築することが重要である。

○ 初任、中堅、管理職等といった各職階・役割に応じた研修体系の構築を行い、それぞれの段階で求められる資質を明らかにし、キャリアステージ毎の十分な研修機会を確保することが必要である。例えば、中堅前期の教職員には、自らの実践に自信を持ち、若手教職員のモデルとして実践の中核を担えるようになるための研修が必要であり、中堅後期の教職員に対する研修においては、園運営の一翼を担う自覚を持ち、小学校、保護者、地域、特別支援教育などの他分野の専門家との連携や、視野を広げることが必要である。

○ また、教職員の資質向上を図り、その能力を十分に発揮できる環境を整備するため、管理職や経営者がマネジメント能力の向上や意識改革を図ることができるよう、管理職や経営者に対する研修の充実を図ることも重要である。

○ さらに、キャリアステージに応じた研修のみならず、出産・育児からの復帰という女性のライフステージに合わせた研修プログラムの提供も必要である。

○ とりわけ幼児教育施設の教職員においては若い世代の入れ替わりが多く、各幼児教育施設おいては、経験に基づく知見が蓄積されにくい状況にあることを踏まえ、経験の浅い教職員に対しては、経験に基づき、指導方法等について的確かつ具体的な指導・助言等ができる者を配置・派遣するとともに、国や地方公共団体、研究機関等が幼児期の発達の特性や幼稚園教育等における教職員の役割に関する実践事例や最新の知見の提供を行うなど、指導方法等に関して実践の上で参考となる情報の提供を行うことができるよう、きめ細やかな支援・研修体制を整備することが必要である。

○ また、個々の地域の実情により十分な研修を行うことが困難な場合も考えられることから、大学や幼児教育関係団体等とも連携しつつ、ICTを活用した研修教材等の開発を行うことも重要である。

 

幼児教育の質の向上15

2026/02/13

(1)処遇改善をはじめとした人材の確保

○ 子供の育ちを巡る環境の変化等に対応しながら、質の高い幼児教育を推進するためには、教職員の資質向上と優れた人材を計画的に確保することが必要である。

○ このため、教職員の給与等の処遇や配置の改善など必要な施策を引き続き実施するとともに、組織体制の整備等により、教職員が各々の能力を十分に発揮できる環境を整備することが重要である。

○ また、幼稚園教諭については、新規採用の促進、離職防止・定着促進、離職者の再就職の促進といった各地域における先導的な人材確保に向けた取組について支援を行うとともに、好事例の普及を行うことが重要である。

○ これまで、こうした取組は地域の幼児教育関係団体等が中心となり実施してきたが、近年、幼稚園教諭の確保が困難になっている上、地方公共団体が質の高い幼児教育の提供体制の確保を行うためには、それを支える幼稚園教諭の確保も併せて計画・実施することが必要である。このため、地方公共団体が主導して幼児教育関係団体や幼稚園教諭の教職課程を有する大学等と連携し、総合的な人材確保策を推進していくことが求められている。

○ 幼稚園教諭の再就職の観点からは、例えば、離職中にインターネットを利用した通信教育型の免許状更新講習が受講しやすい環境を醸成し、復職を促進するといった取組も重要である。

○ さらに、中長期的な視点から、豊かな資質を持つ人材を幅広く確保すべく、教育委員会と幼稚園教諭の教職課程を有する大学等が連携して、高校等のキャリア教育の指導計画等に位置付けられた活動等を通じて、高校生等の段階から幼児教育に対する理解や関心を高め、幼稚園教諭の志望者を増やしていくことも重要である。

 

幼児教育の質の向上14

2026/02/12

2.幼児教育を担う人材の確保・資質及び専門性の向上

○ 幼稚園教諭をはじめとした幼児教育施設の教職員については、小中学校と比較して平均年齢が若く、平均勤務年数も短いなど、経験豊富な中堅教職員が少なく、若手教職員へ専門性が継承されにくい現状があるとともに、こうした状況から自らのキャリアプランが描きにくいという指摘もある。

○ また、保育ニーズの高まり等を背景に、保育士のみならず、幼稚園教諭の確保も厳しい状況となっている。さらに、幼稚園は他の学校種と比べて女性比率が高い職場であると言える。多くの教職員が出産・育児等の休業期間を経験する中、離職を防止し、たとえ離職したとしても再就職しやすい環境を醸成できるかが課題である。

○ 加えて、例えば、幼稚園においては、預かり保育や子育ての支援などの教育課程以外の活動への対応が増加する中、多様化・複雑化している幼児教育現場の課題にも対応する必要があり、効果的な研修の実施・普及が求められている。

 

幼児教育の質の向上13

2026/02/10

②外国人幼児等への支援

○ 国際化の進展に伴い、海外から帰国した幼児や外国人幼児の増加が見込まれる。こういった幼児については、幼稚園等における遊びや生活を通して日本語に親しむとともに、小学校進学時に学校生活に円滑に適応できるよう、幼児教育施設を活用し、幼児やその保護者に対する日本語指導、就学ガイダンス、就学相談等の取組を充実することが重要である。

○ 地方公共団体においては、幼児教育施設に関して相談が可能な一元的な行政窓口の設定、就園に必要な手続き・園児募集の状況、就学案内等の多言語でのホームページ掲載など就園・就学等に関する情報へのアクセスの向上を図ることが期待される。また、保護者等との円滑な意思疎通が図られるよう、通訳者の派遣、連絡文書の多言語化、多言語翻訳システムといったICTを活用した支援 等が望まれる。

○ 国においては、就学前のプレスクールの実施等の各地方公共団体が行う取組への支援を充実することが重要である。また、外国人のための就園ガイドの作成等を行い、多言語での就園・就学案内を推進することが重要である。また、幼児期の特性を踏まえた研修プログラムの作成、幼児教育段階における指導上の留意事項等の整理等に関する検討を行うべきである。

幼児教育の質の向上12

2026/02/09

(4)特別な配慮を必要とする幼児への支援

①障害のある幼児等への支援

○ 個別の教育支援計画や個別の指導計画の作成が必要であると判断されている幼児の数は増加傾向にある。子供一人一人の発達に応じた指導を行い、子供の発達の実情や生活の流れなどに即して、教職員が子供の活動にとって適切な環境を構成するという観点から、幼児教育は特別支援教育との親和性が高く、障害のある幼児等への支援を充実させることは、全ての子供への指導の充実にも資するものであると言える。

○ 障害のある幼児等の将来的な自立と社会参加を見据えた一人一人の教育的ニーズを把握した早期発見・早期支援が重要であることから、幼児教育施設における特別支援教育の充実、それを支える関係機関・部局と連携した切れ目ない支援体制整備が求められている。また、個別の教育支援計画等を活用した小学校等への円滑な移行支援の充実も求められているところである。

○ これについては、特別支援学校のセンター的機能の積極的な活用をはじめ、これまでも特別支援教育支援員の配置に係る地方交付税措置が講じられてきたほか、専門の医師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等の外部専門家の配置に関する支援が行われてきたところであり、引き続きこれらの支援等を行うことが重要である。また、近年の医療技術の進歩により、医療的ケアが必要な幼児が通園する場合も考えられ、今後、これを踏まえた環境整備を行うことが必要である。

○ 他方、幼稚園における体制は十分とは言い難く、とりわけ私立幼稚園については、受入れのニーズに応えきれていないという声もあることから、引き続き私学助成等の支援により幼稚園等の教育活動を充実させ、園内体制の充実を図ることが期待される。

○ 公立幼稚園については、近年特別な配慮を必要とする幼児の受け皿となっているとともに、特別支援教育の知見を有する担い手の養成にも貢献しているところであり、引き続きその役割を果たすことが期待される。

○ 障害のある幼児等への支援に当たっては、家庭、地域及び医療や福祉、保健等の業務を担う関係機関との連携を図ることが重要である。

○ 国においては、特別支援教育に関する教職員の資質向上のため、幼児期の特性を踏まえた研修プログラムの作成、障害のある幼児等の受入れに当たっての体制整備の在り方や指導上の留意事項等の整理等に関する検討を行うべきである。

 

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