子どもの成長100 2026/08/03 研究の背景と目的:熱中症死亡者数の変化を、暑熱適応を考慮して予測 気候変動による気温上昇に伴い、熱中症による健康影響が我が国で深刻となっている。夏期平均気温をみると、統計を開始した1898年以降、2023年と並び2024年においても1位タイを記録するとともに、熱中症死亡者数も過去最多の2,160人となった。気候変動が今後も進行すれば、熱中症死亡者数のさらなる増加が懸念される。 国は、熱中症による健康影響の軽減を目指して2023年に閣議決定された「熱中症対策実行計画」において、熱中症死亡者数を2030年までに現状※2から半減させる目標を掲げている。気候変動が進行し、また、超高齢社会を迎えている我が国において、将来の熱中症死亡者数を推定することは、今後追加的に必要となる熱中症対策を検討するうえで重要。 ※2 「熱中症対策実行計画」では現状の死亡者数は1,295名(2022年までの5年移動平均死亡者数)と記載されている。 気候変動が進行するなか、生理学的および非生理学的な要因(行動変容、技術対策の導入、規制の導入など)により、今後、数十年という長期にわたって暑熱適応が進むことも予想される。その結果、同じ暑さでも、現在に比べて将来では熱中症リスクが低くなることも期待される。このような効果を「長期的な暑熱適応」と呼ぶ。 そこで、研究チームは、気候変動および人口動態に加え、長期的な暑熱適応の効果も考慮したうえで、熱中症死亡者数の将来予測に取り組んだ。