人間の本性 4 2023/01/27 『しかし1950年代以降、つまりゴリラの発見から100年たって、野生のゴリラの群れの中に入ってゴリラの生態を詳しく観察できるようになると、だんだん真実が明らかになってきた。「ドラミング」という行動は、戦いの宣言ではなく、むしろ戦いを避けるために自己主張し合う、戦わずにお互いメンツを持って引き分けるという提案。コミュニケーションだということが分かってきた。実はゴリラはとても平和な生活をしているのです。その暮らしの中では、けんかやトラブルを巧妙に仲裁する行動も見られています。』 言葉はなくともコミュニケーションで自己主張する。平和的な生活を望むからこそ生き延びてきたのではないかとも感じるところです。ヒトの祖先も初めは言葉やましてや文字なども持ちません。コミュニケーションによって平和的な生活をして生き延びてきたと想像できますね。
人間の本性 3 2023/01/26 『一方で同じ頃1846年に、欧米の探検家によって、アフリカでゴリラが発見され、ヨーロッパに紹介された。そのときに探検家たちは「ゴリラというのは凶暴で悪魔のような性質を持っている戦争好きな動物だ」と紹介しました。なぜそんな印象を抱いたかというと、探検家と出会ったときに、ゴリラが二足で立って両手で交互に胸をたたき、「ドラミング」を行った。この大仰な行動を見ると「襲われるんじゃないか」という恐怖に駆られる。確かに大迫力です。だって、人間より2倍以上も大きいですからね。だから当時の探検家もこの行動を見て、ゴリラは凶暴だと判断してしまったわけです。 その結果、ゴリラが発見されてから100年以上も「ゴリラは凶暴だ」という印象が定着してしまった。その凶暴なゴリラをモデルにしたのが「キングコング」という映画です。1932年にハリウッドで製作された映画ですけれども、ゴリラに非常によく似ているのです。』 1933年に公開され、映画監督も「「恐ろしいゴリラの映画」を撮影するためとコメントを残しています。その後日本でもキングコングを題材にキングコングとゴジラ、キングコング逆襲などの映画か作られています。ゴリラは凶暴なのでしょうか。
人間の本性 2 2023/01/25 『人間に近い類人猿には、オランウータン・ゴリラ・チンパンジーがいる。それぞれ複数の種が現在まで生き残っている。でも人間は、これまでにもいろんな種類の人類が現れてきたけれども、みんな絶滅してしまって、現在はたった一種しか生き残っていない。我々の祖先のルーツを知るためには、複数種の人類がいないんだから、人間に近いゴリラやチンパンジーの暮らしを参照してみなければいけない。』 進化論と化石などから様々な種がいたことは解明されています。ただ、ヒトはたった1種類のホモ・サピエンスのみ生き延び、袂を分かち合ってゴリラやオランウータンも生き延びてきていることにも興味があります。
人間の本性 1 2023/01/24 <人間の本性は“暴力的”なのか?> 『人間は元来、暴力的なのか?それとも平和や平等な暮らしを好むのか?その二つの対立する考えは、昔からさまざまな学者や思想家によって議論されてきた。 大きな転換点がありました。それは19世紀の中頃に出たチャールズ・ダーウィンの「進化論」です。1859年に「種の起源」という本を出し、そして1871年に「人間の由来」という本を書いて、ダーウィンは動物と同じように人間も昔をたどれば共通の祖先に行き着く。長い時間をかけて、今の暮らし・形態に行き着いたという進化の道を説きました。そういう進化論に基づいて見てみたら、人間のルーツは、系統的に近い霊長類、特にアフリカに住んでいるゴリラやチンパンジーなどの類人猿にあるということが分かってきた。』とおっしゃっています。 共通の祖先から長い時間をかけて進化してきた。ヒトのルーツをたどることでヒトの進化におけるヒトの心についても少し分かるところも出てくるのではないか。興味深いですね。
ヒトの心 2023/01/23 人類の誕生として起稿していますが、この分野については京都大学の霊長類研究所においての研究者の方々の本などがとても勉強になります。「ヒトの心」について、元総長で人類学者の山極壽一氏の興味深い教育番組や情報誌等での発話を参照しながら起稿します。 『ゴリラは私たち人間と近い過去に、共通の祖先を持っています。だから「ゴリラを知ることは、私たち人間の起源を知ること」につながる。ゴリラ研究を足がかりにして、今、我々人間が直面している「暴力性」「戦争」といったものの起源について考えてみます。どうして、私たちは同じ種の仲間を殺してしまうほどの暴力性を持っているのでしょうか?なぜ戦争をやめられないのか?』として話をされています。このことを講演でも取り上げてあり、非常に興味深い内容です。ヒトの心を知ることの足がかりにつながります。