幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 26 2024/11/05 (イ)架け橋期の教育の評価、家庭・地域との連携 ○ 架け橋期のカリキュラムを作成した後は、その実効性を高めていくため、幼保小が架け橋期の教育や子供の姿等を共に振り返り、教育の改善・充実につなげていくことが重要である。 ○ 具体的には、架け橋期のカリキュラムにおいて明確化された資質・能力がどのように育まれたかについて、小学校1年生の修了時期を中心に幼保小が共に振り返り、架け橋期の教育目標や日々の教育活動を評価することが考えられる。また、当該評価を踏まえて、幼保小それぞれの教育の充実(各幼児教育施設・小学校の教育課程編成や指導計画作成等)につなげていくことが期待される。 繰り返しになりますがこの部分、「幼保小が共に振り返り、架け橋期の教育目標や日々の教育活動を評価」することがそれぞれできていない。一つは学級担任制によってクラスの子ども把握をされているのが担任一人である。移動等がある。将来的にクラウド利用で一人一人の成長記録等を見ることができる。聞くことができる体制も必要ではないでしょうか。そのためには、私学であれ公立であれ、育ちに関しての管轄を撤廃する必要がある。情報漏洩の厳しい喜寿も必要であります。さらには、互いが幼児教育、学校教育の要領を理解する必要もあります。別の意味での質の向上や表示方法など相当な学力も必要なのではないでしょうか。さらに言えば就学前の施設においても私立公立の違いだけでなく認可、認可外といったこともあります。認可においては保育士資格等を有していますが、いわゆる託児施設ではそのような3指針要領とは無関係に「預かり」が行われていることもポイントです。
幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 25 2024/11/01 ○ なお、小学校入学当初は、生活科を中心としたスタートカリキュラムの編成・実施により、幼児期の生活に近い活動と児童期の学び方を織り交ぜながら、幼児期の豊かな学びと成長を踏まえて、子供が主体的に自己発揮できるような場面を意図的につくることが求められている。小学校においては、架け橋期のカリキュラムの実効性を高めるためにも、幼児教育と小学校教育の円滑な接続において重要な役割を担うスタートカリキュラムの位置付けを再確認し、架け橋期のカリキュラムを踏まえた教育課程の編成・実施・改善を進める中で、スタートカリキュラムの充実を図ることが必要である。 ○ また、幼保小の相互理解を図るためには、自分が所属する幼児教育施設又は小学校の教育内容等を相手に伝えるだけでなく、相手の教育内容や指導方法を理解し、自らの指導を見直し工夫することが求められる。異なる施設類型や学校種の教育内容や指導方法を理解し、指導の見直しや工夫を行うことは、幼児教育施設や小学校の先生の双方にとって、自らの指導や子供の学びを豊かにする貴重な機会につながると考えられる。 〇 さらに、幼児教育施設においては、私立が多く、また複数の施設類型が存在し、それぞれが特色ある幼児教育を展開していることから、小学校教育との接続の基盤となる幼児教育施設間の横の連携強化に取り組むことも重要である。 学校の先生が保育施設の保育を踏まえてくれるだろうか?保育施設においても学校先生と同じ土俵で子どもの育ちを伝え、互いに共有することができるだろうかといったことがこれまでの歴史です。歴史を大きく変えることができれば潤沢な架け橋になると思います。どうやら保育施設の3指針・要領に学校教育のスタートを合わせる工夫や改善が必要なのかもしれません。そこはこれまで培ってきた学校教育・文科省といった枠がどうなるかによるのではと考えます。明治からの歴史に風穴があくでしょうか?
幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 24 2024/10/31 ○ その際には、幼児期の遊びを通した学びが小学校の学習にどのようにつながっているかについて、幼保小の先生が子供の姿の事例を通して、具体的に対話をすることが重要になる。例えば、幼児期に友達と集めた木の実の合計の数を数えたり、同数に分け合ったりすることは数への興味や関心を高め、小学校の算数の学習にもつながっていくものである。このような具体的な事例を用いて、大事にしている子供の経験等の対話を通じて相互理解を深めていくことが非常に重要であり、幼児期の興味や関心に基づいた多様な体験が小学校以降の学習や生活の基盤となること、ひいては言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力等の持続可能な社会の創り手として必要な力の育成等につながっていくことについて共通理解を図ることが求められる。 「幼保小の先生が子供の姿の事例を通して、具体的に対話をすることが重要になる。」明記されていますが、対話なくとも子ども理解を示してくださればいいのですが、それは困難なことです。保育の立場からすると子ども一人一人の成長は乳児期からの連続であり、突然に何かを習得するものでもありません。さらには家庭の環境や育った環境、経験、体験の度合いで大きく違ってくるのです。そのことが成長においての速度も違ってくるのです。卒園の際にはそのような差が生じないよう個別に長い期間取り組んでいくこともあるのです。与えられて答えを出すだけの経験と人と関わりを多く持った生活では子どもの経験値も違ってくるのです。様々な経験や体験を通し、考えることや疑問に思うことに応えていく保育も必要です。子どもは個々に成長過程が違うのです。これが学校に行って型にはまらないと問題視されることにもつながっています。
幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 23 2024/10/30 ②架け橋期のカリキュラムの作成及び評価の工夫によるPDCAサイクルの確立 (ア)幼保小の協働による架け橋期のカリキュラムの作成 ○ 幼保小が教育課程の構成原理等の違いを越えて相互理解を深めるためには、幼保小が協働し、共通の視点を持って教育課程や指導計画等を具体化できるよう、架け橋期のカリキュラムを作成することが重要である。また、その際は、3要領・指針において幼児期の資質・能力が具体的に現れる姿として定められている「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」等を手掛かりとして活用することが考えられる。 ○ 具体的には、3要領・指針の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」等や小学校学習指導要領を参照しながら、地方自治体が定める教育に関する基本的な方針等や幼児教育施設・小学校の教育目標、子供の実態等を踏まえて、幼保小が協働して「期待する子供像」や「育みたい資質・能力」を明らかにするとともに、この「期待する子供像」や「育みたい資質・能力」を基にして、「園で展開される活動」や「小学校の生活科を中心とした各教科等の単元構成等」等を具体的に明確化していくことが考えられる。そして、このような取組を幼保小それぞれのカリキュラム・マネジメントと連動させていくことが大切である。 残念ながらこのことが示されていますが保育現場には届いていません。課題が多すぎます。どうやって小学校と協働するのか。手立ても示されていません。ましてやこういったことの必要性も学校現場には伝わっていないのではないでしょうか。熊本市のHPからスタートカリキュラムもあるようですが、実際の活用はありませんし、作成はどうやら公立小学校と公立幼稚園にて作成されたようで、利用者の大半を占める公立私立保育所と私立幼稚園の意見の反映はないようです。就労率全国平均以上に高く、九州ではトップの就労率を誇る熊本市においてそのことが反映されていないのではと感じます。延長保育の利用率が高く、小学生においても学童保育の利用者が非常に多い地域といった背景と学習の反映には大きな開きがないものか?少し疑問に思います。
幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 22 2024/10/29 ○ また、小学校低学年における教育全体においては、例えば生活科において育成する「自立し生活を豊かにしていくための資質・能力」を、他教科等の学習においても生かされるようにするなど、教科等間の関連を積極的に図り、幼児教育との円滑な接続が図られるよう工夫することが求められる。 ○ 子供一人一人が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにするため、3要領・指針や小学校学習指導要領の理念をより徹底し、架け橋期とそれにつながる時期、さらにその後の時期を見通しながら、教育の充実に取り組むことが必要である。 ○ 幼保小においては、このような架け橋期の教育の位置付けや重要性について認識を共有し、子供の成長を中心に据えながら一体となって、架け橋期の教育の充実に取り組むことが求められる。 就学前の教育保育は生活を通して行われ、これが教科ごとに分かれることもギャップの一つです。生活科が創設され、生活を通して学んできた子ども達にとっては有益なことです。そのうえで、架け橋期の教育の位置付けや重要性について認識を共有し、子供の成長を中心に据えながら一体となって、架け橋期の教育の充実に取り組むことが求められる。とされており、ますますの学校教育の充実に期待するとともに、学校教育との相互理解をする時間と場所の確保が必要です。子ども一人一人の成長を短い時間で伝えることは困難なのです。保育参観や普段の生活を見て頂くことや小学校入学時の相互協力もあっていいのではないでしょうか。