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2026年 5月

子どもの成長50

2026/05/22

お茶に多く含まれるL-テアニンが睡眠の質を改善し、日中のパフォーマンス低下を軽減する可能性

薬物によらない睡眠改善

睡眠は世界的に主要な公衆衛生上のトピックであり、世界人口のおよそ3割が睡眠関連の健康課題を抱えているとされている。臨床においては即効性を期待できる薬物療法が頻用されるが、副作用の点で長期使用は制限されるため、食品中の生理活性化合物への関心が高まっている。

水溶性の非タンパク質性アミノ酸のL-テアニンは、茶に含まれるアミノ酸の約50%を占め、乾燥重量の約1~2%を占めるとされる。摂取後約40分以内に血流に吸収され、血液脳関門を通過してドーパミン、セロトニン、グルタミン酸、グルタミン、γ-アミノ酪酸(GABA)などの神経伝達物質のレベルに影響を及ぼす。ヒトにおいて、血圧や心拍数の低下、コルチゾールの低下、脳のアルファ波の増強(リラックス感の増加)、ストレスの軽減などが報告されている。

L-テアニンの睡眠の質に及ぼす影響は、複数の無作為化比較試験で示されてきている。ただし、摂取方法、摂取量などが異なり、総合的な評価がなされていない。これまでに、L-テアニンが心理的ストレスパラメータに及ぼす影響を調査したシステマティックレビューは1件発表されているが、睡眠への影響については総括的な検討がまだ行われていない。

これを背景に本論文の著者らは、L-テアニンの睡眠に対する影響に関する、システマティックレビューとメタ解析を実施した。

 

子どもの成長49

2026/05/21

お茶に多く含まれるL-テアニンが睡眠の質を改善し、日中のパフォーマンス低下を軽減する可能性

茶に多く含まれている非タンパク質性アミノ酸であるL-テアニンが睡眠に及ぼす影響を、システマティックレビューとメタ解析で検討した結果が報告された。入眠潜時、睡眠の質、日中の機能低下に対する有意な好ましい影響が確認されたという。ただし、他の成分と併用した研究が多く、“純粋な”L-テアニンに関する研究が不足していることを著者らは指摘している。

 

子どもの成長48

2026/05/20

食事にかかる時間と食事の形態の関連を検証

今後の展開:個別化された栄養指導への応用に期待

今回の研究では、ピザの場合と比較して、ハンバーグ弁当を食べた場合のほうが、食事時間と咀嚼回数が多くなることが示された。しかし、野菜を最初に食べるか最後に食べるかによる食事時間の違いは認められなかった。個食や箸食は食事時間や咀嚼回数を増加させるため、肥満者への栄養指導の一つとして有効である可能性が示唆された。ファストフードよりも弁当を選択するよう指導することは、栄養価、食事時間、咀嚼回数の増加の点で優れていることが重要。BMIと食事時間に関連がないことは、肥満の人が選ぶ食事自体が早食いにつながっている可能性を示唆している。

今後の研究では、肥満者の日常生活における食事時間や内容についても検証する必要がある。肥満予防のために「ゆっくり食べる」には、一口を小さくしてよく噛んで食べるだけでなく、選ぶ食品にも気を配る必要がある。また、本研究では検討しなかった心理的側面や環境の改善も考慮すべき。例えば、職員食堂でリラックスできる音楽を流すことで、咀嚼テンポや咀嚼回数の増加、心のリラックスによる食事時間の延長が期待できるかもしれない。

最後に、食事時間に影響を与える要因を明らかにすることは、肥満指導だけでなく栄養不良への指導にも応用できる。食欲不振者にとっては、栄養価の多様なファストフードは、満腹感を感じる前に栄養素を摂取することに役立つかもしれない。実際、ビタミンやその他の栄養素を補充した高エネルギー半消化性製剤は、医療現場で低栄養者に対してすでに使用されている。食事時間に影響を与える要因がより多く発見されれば、肥満や栄養失調の人に対して、より個別化された栄養指導を行うことが可能になると考えられる。

得られた研究成果の社会への還元:よく噛んで食べる生活習慣予防

かつて、給食は先割れスプーンとコッペパンが主流だったが、今の小学校では箸を使うようになっている。今回の研究成果はそういった給食での取り組みが生活習慣病の予防につながることを示唆する結果。給食の時間にゆったりした音楽を流して、一口を小さくしてよく噛んで食べることを併用すれば、さらに健康に良い可能性がある。著者らは、「ゆっくり食べる子どもを先生も温かい目で見守ってほしいと思う」とコメントしている。

 

子どもの成長47

2026/05/19

食事にかかる時間と食事の形態の関連を検証

まとめ:食事にかける時間を延ばすための具体的な指導法

肥満患者に対する栄養指導では、ゆっくり食べることを重視し指導するが、どのようにゆっくり食べるかは科学的に確立されていない。研究グループでは、食事の種類(個食、箸の使用)が食事時間に影響するという仮説を立てた研究を行ってきている。本研究では、食事の種類(ピザ対ハンバーグ弁当)が食事時間、咀嚼回数、咀嚼テンポ数、一口回数に影響するかどうかを検討した。

性別や食事の順番とは無関係に、ピザを食べることはハンバーグ弁当よりも食事時間および咀嚼回数が少なく、咀嚼テンポが低いことと関連していた。食事時間は、咀嚼回数、一口回数、年齢、性別、食事の種類と関連していたが、咀嚼テンポとは関連していなかった。

これらの結果は、食事の順序に関係なく、弁当のように一つ一つのおかずが個別に盛り付けられた食品を食べることは、食事時間と咀嚼回数の増加につながることを示している。咀嚼回数の増加に加え、食事の種類(ファストフードではなく弁当)を適切に選択することで、食事時間を延長することができる。

 

 

子どもの成長46

2026/05/18

食事にかかる時間と食事の形態の関連を検証

研究の背景:肥満者の食事時間の短さや栄養の偏りという問題

肥満者への栄養指導では、摂取エネルギーの制限が重要。しかし、肥満者は超加工食品といわれるファストフードを食べる機会が多い傾向にあることも知られている。ファストフードは高脂質・高炭水化物食であり、満腹感を得られにくい食事とされている。さらに片手で手軽に食べられるため、弁当のように箸を使って食べる食事に比べて、食事時間が短くなる傾向がある。

肥満者は食事時間を長く取るように指導されるが、栄養価の面からも、食事時間の面からも、ファストフードの摂取はより肥満になりやすいのではという仮説が立てられた。

研究手法:ピザとハンバーグ弁当の比較、野菜の摂取順序を変えた比較

食後の血糖値上昇を抑える目的で、「野菜を先に食べる」食事法が推奨されている。そこで、野菜を先に食べた場合と、野菜を後に食べた場合で食事時間にどのような影響があるのかについて調べた。

本研究では、参加者41名(男性18名、女性23名)に、ピザおよびハンバーグ弁当(ハンバーグ、ご飯、ブロッコリー)を4週間ごとに食べてもらい、食事時間、咀嚼回数、一口回数、咀嚼テンポを測定した。野菜を食べる順番による食事時間への影響を検討するため、(1)ブロッコリーを最初に食べた後に他の食品を摂取する場合、(2)他の食品を食べ終えた後にブロッコリーを摂取する場合――の2通りの条件で実施した。

普段の食習慣について、食品摂取頻度質問票(BDHQ)で評価した。食事時間は性別による差が明らかなため、男女別に解析した。

図1 実験の流れ

研究成果:ピザとハンバーグ弁当は食事時間に有意差、野菜の摂取順序は影響なし

ピザと比較すると、弁当(野菜を最初または最後に食べた場合)のほうが、食事時間(秒)が長くなった。ピザと弁当(野菜を最初に食べた場合)の平均差は-182秒、ピザと弁当(野菜を最後に食べた場合)の平均差は-216.0秒。詳しくは、ピザ-弁当(野菜を最初に食べた場合)は-182秒(-245.6~-118.9)、ピザ-弁当(野菜を最後に食べた場合)は-216.0秒(-273.3~-158.7)でいずれも有意(ともにp<0.0001)。

一方、野菜の摂取順序に関しては、食事時間(秒)の差がみられなかった(p=0.14)。これらの結果は、咀嚼回数および咀嚼テンポについても、性別にかかわらず、ピザと弁当、食べる順番について同様の傾向がみられた。

図2 食事の形態が食事時間に与える影響

ピザに比べ、弁当(野菜先)、弁当(野菜後)では、食事時間、咀嚼回数、咀嚼テンポは増加した。しかし、弁当(野菜先)と弁当(野菜後)では有意差を認めなかった

(出典:藤田医科大学)

多変量解析の結果、食事時間は、咀嚼回数、咀嚼回数、食事の種類と正の相関があり、年齢、性別とは負の相関があった。BMIは食事時間と関連しなかった。

表1 食事時間に影響を与える要因の多変量解析

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