子どもの成長19 2026/04/03 SNS利用が小学生の身体イメージに影響か? 女児は自分が実際より太っていると認識しやすい傾向 思春期前から、SNS利用による誤った身体イメージの形成に注意が求められる まとめると、日本人小学生のSNS利用は、女児において、自分自身の体型を実際よりも太っているとの誤認と、独立した関連が認められた。また、性別を問わず、身近な友人やクラスメートではなくメディアに登場する人を、理想的な身体イメージとすることと関連していた。 著者らは、「思春期前の子どもたちのSNSの利用は、身体イメージの認識や体型の好みに悪影響を及ぼす可能性がある。思春期前からSNSを使い過ぎないように働きかけることが、思春期以降の子どもたちの健全な身体イメージの形成を促すのではないか」と述べている。また、「SNSの利用が身体イメージにどのように影響するかを理解することが重要であり、その関係の根底にあるメカニズムを明らかにするための研究が、日本ではまだ少ない」と指摘し、今後の研究の発展に期待を表している。
子どもの成長18 2026/04/02 SNS利用が小学生の身体イメージに影響か? 女児は自分が実際より太っていると認識しやすい傾向 SNSを利用している女児は、自分自身の体型の認識と実際の体型の乖離が大きい SNS利用群とSNS非利用群を性別ごとに比較すると、男児ではスクリーンタイムに有意差が認められた(SNS利用群106.95分 vs 非利用群94.73分、p=0.002)。女児では、スクリーンタイム(同順に106.95 vs 94.73分、p=0.025)のほかに、自分自身の体型の認識の誤りの大きさや(-0.20 vs -0.36、p=0.014〈SNS非利用群のほうが実際より痩せていると考えている〉)、理想的な身体イメージの存在の有無(SNS利用群では「該当する人はいない」が少なく「メディアに登場する人」を理想とする割合が多い)にも有意差があった(p=0.004)。 次に、自分自身の身体イメージと理想とする身体イメージとの乖離、および、自分自身の体型の認識と実際の体型との乖離を目的変数、SNSの利用を説明変数とする多変量解析を実施。その結果、男児については調整変数にかかわらず、SNSの利用は身体イメージや体型の認識の乖離の有意な説明変数として抽出されなかった。 一方、女児についてはスクリーンタイムと肥満度で調整した場合に、自分自身の体型の認識と実際の体型との乖離の独立した説明変数として、SNSの利用が抽出された(β=0.08〈95%CI;0.00~0.26〉)。β値がプラスのため、SNSの利用が両者の乖離の拡大と関連している(SNSを利用していると自分が実際より太っていると認識しがちである)ことを意味している。なお、自分自身の身体イメージと理想とする身体イメージとの乖離に関しては、女児においてもSNSの利用との関連は認められなかった。 性別にかかわらず、SNSの利用は「メディアに登場する人」を理想とすることと関連 続いて、理想的な身体イメージの存在を目的変数とする解析を実施。すると、男児・女児ともに、「メディアに登場する人」を理想の身体イメージとすることの独立した説明変数として、SNSの利用が抽出された(スクリーンタイムと肥満度を調整変数とするモデルでのオッズ比が、男児は1.71〈95%CI;1.11~2.65〉、女児は1.87〈1.25~2.78〉)。
子どもの成長17 2026/04/01 新たな年度となりました。引き続き様々なデータや公表されていることを寄稿して、子どもの成長について発信していきます。 SNS利用が小学生の身体イメージに影響か? 女児は自分が実際より太っていると認識しやすい傾向 解析結果:SNS利用がメディア中の人の体型賞賛や、女児の体型誤認識に関連 全体として、460人(36.5%)がSNS利用群に該当した。性別で比較すると、男児は29.6%であるのに対して女児は42.9%と、SNSを利用している子どもが有意に多かった(p<0.001)。一方、1日のスクリーンタイムは男児が98.31分、女児は88.02分で、男児のほうが有意に長かった(p<0.001)。 自分自身の身体イメージのスコアは、男児が3.89、女児は3.83で有意差はなかった。一方、理想とする身体イメージは同順に3.77、3.45で、女児のほうがより痩せている体型を理想としていた(p<0.001)。その結果、自分自身の身体イメージと理想とする身体イメージとの乖離は、男児の0.12に対して女児は0.38と大きく、有意差があった(p<0.001)。 自分自身の体型(肥満または痩せの程度)の認識と実際の体型との乖離は、男児は-0.31、女児は-0.18であり、男児のほうが誤って認識していることが多い(実際より痩せていると考えがち)という差が認められた(p=0.007)。 理想的な身体イメージ像については、「該当する人はいない」が男児は69.7%、女児は60.5%を占めともに最多だったが、具体的に選択された人としては、「メディアに登場する人」が最多であり、男児では19.6%、女児では20.3%を占め、家族や友人、クラスメートを凌駕していた。