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2026年 1月

保育の質の確保・向上24

2026/01/08

(3)保育実践の質の確保・向上に向けた取組のあり方

(組織及び地域全体での取組の実施)

〇こうしたことを踏まえ、今後より各自治体や団体等による地域全体での取組の推進と現場への支援体制の充実を図っていくことが求められる。同時に、施設の種別や運営主体の別を超えて、地域において保育所保育指針等に関する共通理解を図り、各々の実情に即した具体的な実践やマネジメントのあり方を学び合うことのできる互恵的なネットワークを構築していくことが重要である。

〇その上で、地域において、現場、自治体の保育部局、保育関係団体、保育士養成施設等が協同し、様々な取組を連関させながら推進していくことは、個々の取組の実効性を高めていくことにつながると考えられる。自己評価ガイドラインの見直しに際しての試行検証を一例として、自治体が現場や地域の関係者と連携しながら、外部研修等による協同的な学びと各現場の実践とがより密接に結びついたものとなるような仕組みを構築していくことが求められる。またその際、自治体の保育担当部局と幼児教育担当部局の間においても連携が図られることが重要と考えられる。各地でこうした協同的な取組が実施され、さらにそれぞれの地域における成果が地域間で互いに共有されることを通じて、広域的に展開していくことが期待される。

 

保育の質の確保・向上23

2026/01/07

(3)保育実践の質の確保・向上に向けた取組のあり方

(組織及び地域全体での取組の実施)

〇保育実践の質の確保・向上に向けた取組については、各現場において、組織全体で進めていくことが求められる。その際、こうした取組に保育士等一人一人が主体的・継続的に参画することが重要である。そのための職場の環境づくりに当たっては、施設長や主任保育士など、現場のリーダーとなる職員の果たす役割が特に大きい。

〇一方で、保育所を取りまく地域の状況や保育所の運営主体となる法人等とそのもとでの施設の規模・組織体制は多様であり、特に近年は新規に保育所の運営に携わる運営主体や新設された保育所が増加していることなどもあり、保育所保育指針に基づく実践の質の確保・向上に向けた意識や取組の実施状況には、現場によって差が見られる現状がある。運営主体の経営者や法人本部等の職員、現場の施設長をはじめとするリーダー層の職員、保育士等の間で保育所保育指針に基づく保育実践について理解や認識の違いがあり、そのために現場が自律的に保育の質の確保・向上に取り組んでいくことが困難となる場合もある。保育の現場だけでなく保育所の運営主体を含め、組織全体で取組を進めていくことができるよう、共通理解を図っていくことが重要である。

〇また、現場における職員組織のマネジメントや人材育成に関して、施設長などのリーダー層が迷いや困難を感じ、孤独感や不安感を抱いている場合もある。地域において、現場間で相互に支え合う関係を持つことができるよう、同じ立場同士での情報交換や研修等の機会を充実させていくことも重要と考えられる。

保育の質の確保・向上22

2026/01/06

(3)保育実践の質の確保・向上に向けた取組のあり方

(保育所保育指針の理解を共通の基盤とした取組の推進)

〇保育内容等の評価や研修など保育の質の確保・向上に向けた取組が、より現場における実践の改善・充実に実効性のあるものとなるために、保育士等をはじめ様々な関係者が保育所保育指針の内容について理解を深め、これを共通の基盤としながら、常に「子どもにとってどうか」という視点から各々の取組のあり方が検討され、一貫性あるものとして実施されることが重要である。

〇日々の保育の振り返りや対話、記録は、様々な取組の土台となるものであり、各現場においてこれらの充実を図ることが求められる。同時に、行政による監査の際にも、画一的な指導により現場の創意工夫が妨げられることのないよう、監査を行う側と受ける側の双方で子どもを中心とした視点と保育所保育指針についての理解を共有した上で、その保育所における保育の過程の全体像を捉える視点を持つことが望まれる。

〇また、保育実践の質を捉える上では、子どもの健康・安全の管理に関することや、一人一人の人権・人格の尊重に関わることなど、一定の指標や基準に照らして適切に行われているか確認することが可能な側面と、実際の保育と子どもの姿から様々な意味や可能性を見出し、今後の援助のあり方を探っていくことが求められる側面がある。全ての現場において保障されるべき質の確保と、多様な実態に応じた各々の現場や保育士等による創意工夫に資することの両面を踏まえて、各取組の具体的な実施方法等を検討する必要がある。

 

保育の質の確保・向上21

2026/01/05

(2)乳幼児期の子どもとその保育に関する基本的な考え方に関連して今後検討すべき事項

(多様な子どもの育ちを支える保育)

〇保育所保育においては、全ての子どもについて、一人一人の多様性を認め、それぞれの価値や意思を互いに尊重する心を育てることが求められる。子どもたちが自分を大切にし、社会の中で他者と共に生きていく力を培うため、どの子どもも安心して自己を発揮することができるよう保育を行うことを基本とした上で、特別な配慮や支援を必要とする子ども及び家庭に関して、保育所における具体的な対応のあり方を検討する必要がある。その際、配慮や支援の観点を定めたり示したりすることが、かえって対象を属性やニーズ、背景等によって一括りに捉えたり先入観を抱いたりすることにつながることのないよう、十分に留意することが重要である。

特別な配慮を必要とする子どもの保育:障害のある子どもや外国につながる子どもなど、特別な配慮を必要とする子どもの保育については、子どもの実態から今の育ちや心身の状態を捉えた上で、その子どもにどのような支援が必要となるか考えていくことが求められる。在籍期間の前後や集団の中での他の子どもとの関わり合いも含め、保育士等による関わりや環境面での工夫、職員間及び家庭との連携等について、様々な知見や事例等を多面的に収集し、それらを基に個々の子どもに応じた支援を講じていくための観点や手立てを地域や現場で共有することが重要である。また、関係機関との情報共有や連携、行政による支援に関しては、より一層効果的な取組を進めていくことが求められる。

保護者に対する子育て支援:家庭における生活の多様化が進む中、子育てに関して保護者の置かれている状況やニーズもそれぞれに異なり、保育所の特性を生かした子育て支援のあり方に関して、各々の状況や現場の実情に即した具体的な方法等の検討が求められる。保育士等と保護者が日々のやりとりを通じて子どもの姿や保育について理解や情報を共有することは、保護者が安心感を得ることにつながるとともに、保育士等が子どもについて理解を深め、保育の質の向上を図っていくことにも資する。こうしたことを踏まえた上で、特に個別の支援が必要な家庭に関しては、複合的な困難を抱えている可能性にも留意しながら、早期に状況を把握し、保育所内及び地域の関係機関との連携を図ることが重要である。あわせて、現代の家族とそれを取り巻く社会状況の理解等を含め、子育て支援に関する保育士等の専門性とその向上のあり方についても検討を進めることが必要である。

 

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