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2025年 11月

学習指導要領の趣旨の実現58

2025/11/20

6.学校運営上の留意事項

(2) 家庭や地域社会との連携及び協働と学校間の連携

学習指導要領においては、家庭や地域社会との連携及び協働と学校間の連携について以下のとおり示しています。

学校がその目的を達成するため、学校や地域の実態等に応じ、教育活動の実施に必要な人的又は物的な体制を家庭や地域の人々の協力を得ながら整えるなど、家庭や地域社会との連携及び協働を深めること。(略)

他の(略)幼稚園、認定こども園、保育所、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校(及び大学)などとの間の連携や交流を図るとともに、障害のある幼児児童生徒との交流及び共同学習の機会を設け、共に尊重し合いながら協働して生活していく態度を育むようにすること。

教師は、児童生徒一人一人の興味・関心や能力、適性等を把握した上で、それぞれの良さや可能性を生かした、質の高い学び合いの場を実現すると同時に、児童生徒一人一人が学習内容を自分のものとすることができるよう、教育課程をデザインする役割を担っています。このような役割の発揮により、授業が児童生徒の学校における学習への主体的な参画を促すとともに、児童生徒の学校外を含めた学びへの導入としても機能し、学校外の学習の充実にもつながることが期待されます。

 

学習指導要領の趣旨の実現57

2025/11/19

6.学校運営上の留意事項

(1) 教育課程の改善

学習指導要領においては、以下のとおり教育課程の改善について示しています。

各学校においては、校長の方針の下に、校務分掌に基づき教職員が適切に役割を分担しつつ、相互に連携しながら、各学校の特色を生かしたカリキュラム・マネジメントを行うよう努めるものとする。また、各学校が行う学校評価については、教育課程の編成、実施、改善が教育活動や学校運営の中核となることを踏まえ、カリキュラム・マネジメントと関連付けながら実施するよう留意するものとする。

児童生徒の資質・能力の育成に当たっては、学校がチームとして取り組むことが重要です。そのためには、管理職である校長、教頭等の役割が重要ですが、それだけではなく、教師全員がカリキュラム・マネジメントに参画することが重要になります。

また、各学校においては、各種調査結果やデータ等を活用して、児童生徒や学校、地域の実態を定期的に把握し、教育の目的・目標の実現状況や教育課程の実施状況を確認・分析して、課題となる事項を見いだし、改善していくことが求められます。

例えば、学力調査等の結果の活用をカリキュラム・マネジメントに位置付けることも、各学校の課題を解決するためには有効です。その際、学力調査等が把握できるのは学習指導要領が育成を目指す資質・能力の一部のみであることに留意することが必要です。

また、学習評価は学習指導とともにカリキュラム・マネジメントの中核的な役割を担っています。学習評価を教育課程の評価等とも結び付けたり、教育課程の評価を学校評価と関連付けたりすることにより、学習評価の改善を授業改善及び組織運営の改善等に向けた学校教育全体のサイクルに位置付けていくことが必要です。

客観的な根拠を重視した教育政策(EBPM)を推進する観点からは、国際レベル、全国レベル、各自治体レベルなどの学力調査等をそれぞれの実施主体が効率的・効果的に実施し、児童生徒の現状・課題を把握・分析した上で、その結果を活用することも重要です。

 

学習指導要領の趣旨の実現56

2025/11/18

5.児童生徒の発達の支援

(5) 特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する指導

我が国においては、これまでもスポーツや文化などの分野で学校外において特異な才能を伸長するシステムが作られてきています。一方で、特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する教育に関し、学校において特異な才能をどのように定義し、見いだし、その能力を伸長していくのかという議論はこれまで十分に行われていない状況にあります。

学校においては、特異な才能のある児童生徒も含め、「個別最適な学び」を通じて個々の資質・能力を育成するとともに、「協働的な学び」という視点も重視し、児童生徒同士がお互いの違いを認め合い、学び合いながら相乗効果を生み出す教育が重要です。具体的には、ICT も有効に活用しつつ、学習意欲を喚起するとともに、知的好奇心を高める発展的な学習を充実していくことや、STEAM 教育など、教科等横断で実社会と関わるプロジェクト型の学びが有効に機能するのではないかと考えられます。

また、特異な才能のある児童生徒の能力を伸ばしていくには、大学や民間団体等が担う役割が大きいと考えられます。このような学校外での学びへ児童生徒をつないでいくことや、学校においてその学習を生かし自他ともに学び合い成長する機会を設けること、学校における評価について整理を進めていくこと等が必要です。

学習指導要領の趣旨の実現55

2025/11/17

5.児童生徒の発達の支援

(5) 特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する指導

米国等においては「ギフテッド教育」として、古典的には知能指数(IQ)の高さなどを基準に領域非依存的な才能を伸長する教育が考えられてきましたが、近年ではこれに加え、領域依存的な才能を伸長する教育や、特異な才能と学習困難とを併せ持つ児童生徒に対する教育も含めて考える方向に変化しています。また、才能教育というと個人が過度に強調される場合がありますが、例えば国際水準の研究成果も現在は共同研究により生み出されることが多く、学際的な多様な才能が組み合わさることがブレイクスルーにつながることが注目されています。

例えば、単純な課題は苦手だが複雑で高度な活動が得意な児童生徒や、対人関係は上手ではないが想像力が豊かな児童生徒、読み書きに困難を抱えているが芸術的な表現が得意な児童生徒など、多様な特徴のある児童生徒が一定割合存在します。学校内外において、このような児童生徒を含め、あらゆる他者を価値のある存在として尊重する環境を築くことが重要です。

学習指導要領の趣旨の実現54

2025/11/14

5.児童生徒の発達の支援

(4) 障害のある児童生徒への指導

障害のある児童生徒については、児童生徒一人一人の障害の状態等により、学習上又は生活上の困難が異なることに十分留意することが必要です。このため、(1)①~④に加え、障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じて、指導内容や指導方法の工夫を検討し、適切な指導を行うことが大切です。また、(1)①~③の各学校段階間で切れ目なく指導を行うことも大切です。

学習指導要領においては、「個に応じた指導」の観点から、個々の児童生徒の障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工夫を組織的かつ計画的に行うものと規定されています。障害のある児童生徒については、個々の児童生徒の実態を的確に把握し、個別の指導計画を作成し活用することに努めることとし、特に、特別支援学校や特別支援学級、通級による指導を受けている児童生徒については、個別の指導計画を作成し活用することが義務とされています。

また、各教科等の指導に当たっては、個々の児童生徒によって、見えにくさ、聞こえにくさ、道具の操作の困難さ、移動上の制約、健康面や安全面での制約、発音のしにくさ、心理的な不安定、人間関係形成の困難さ、読み書きや計算等の困難さ、注意の集中を持続することが苦手であることなど、学習活動を行う場合に生じる困難さが異なることに留意し、個々の児童生徒の困難さに応じた指導内容や指導方法を工夫することが規定されています。

 

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