教育振興基本計画5 2025/01/30 Ⅰ.我が国の教育をめぐる現状・課題・展望 (2)第3期計画期間中の成果と課題 ○近年、いじめの重大事態の発生件数や児童生徒の自殺者数は増加傾向にあり、憂慮すべき状況である。また、不登校児童生徒数は増加しており、個々の状況に応じた適切な支援が求められている。なお、不登校が家庭の貧困につながるとの懸念も指摘されている。 ○学校における働き方改革については、その成果が着実に出つつあるものの、依然として長時間勤務の教職員も多く、引き続き取組を加速させていく必要がある。 ○近年の大量退職等に伴う採用者数の増加や既卒の受験者数の減少、産休・育休取得者や特別支援学級の増加等が要因となり、採用倍率の低下や教師不足といった課題も生じている。 ○地域の教育力の低下や、地域コミュニティ機能の強化の重要性が指摘される中で、地域と学校の連携・協働体制の構築の取組であるコミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な取組は全体としては進んでいる一方で、自治体間・学校種間で差が生じている。また、共働き家庭やひとり親家庭の増加、地域のつながりの希薄化など、家庭を取り巻く環境が変化する中、子育てに不安を持つ保護者も多く、地域全体で家庭教育を支えることの重要性が高まっている。