89 (2)ICTの活用に向けた教師の資質・能力の向上 2023/06/29 ○児童生徒が1人1台端末を使用し,いつでもクラウドにアクセスできる時代を迎える中で,上記(1)で述べたように,学校教育の質の向上に向けてICTを活用するためには,養成・研修全体を通じ,教師が必要な資質・能力を身に付けられる環境を実現することが必要である。 ○このためには,大学における教員養成段階において,学生が1人1台端末を持っていることを前提とした教育を実現しつつ,児童生徒にプログラミング的思考,情報モラル等に関する資質・能力も含む情報活用能力を身に付けさせるためのICT活用指導力を養成することや,学習履歴(スタディ・ログ)の利活用などの教師のデータリテラシーの向上に向けた教育などの充実を図っていくことが求められる。このため,教員養成大学・学部や教職大学院は,学校教育におけるICTを効果的に活用した指導のノウハウをいち早く収集・分析しつつ,新たな時代に対応した教員養成モデルを構築するなど,Society5.0時代の教師の養成を先導する役割を果たすことが期待される。さらに現職の教師に対しては,国によるコンテンツ提供や都道府県等における研修の更なる充実等により,ICT活用指導力の一層の向上を図ることが急務である。 時代の変化の応じ教員の取得すべき事項は増えるばかりでありますが、これからを担う子ども達には必要なことであり、大人、保護者、教員が育った時代と現代は大きく異なること、学び方にも大きな変化であることを念頭に時代に合わせた教育方法が必要です。 ただ単に教科を教え込むだけであるなら、ネット配信で国中すべての同じ学年に配信すればいいだけです。そのほうが地域による学力差はなくなるはずです。しかし格差がなくならないのは受け手側の児童生徒の多様化や置かれている状況が多様だからではないでしょうか。いくらICTが進展しても受け手側にどれほど寄り添うことができるかが課題のように思います。一人一人個別に向き合うことができるか、そこに注力するためには様々な職種の学校スタッフや地域社会が必要なのではないでしょうか。教員、担任だけに資質・能力の向上の負担をかけても子どもにとってすべてではないと考えます。管理職の旗振りのもと学校全体で取り組む姿勢が必要と受け止めます。