保育の質の確保・向上16 2025/12/22 (1)我が国の文化・社会的背景の下での保育所保育の特色 (保育所保育の特色を踏まえて留意すべき事項) 〇保育の過程や子どもの育ちの言語化・可視化:保育所保育は、乳幼児期の発達の特性に即して、子どもの主体性を尊重し、環境を通して行うことなどを特徴としている。保育士等は、一人一人の子どもの理解や育ちの見通しに基づいて、様々な意図や配慮をもって環境を構成し子どもに関わっているが、こうした過程やそこでの保育の目標・ねらいを、他者にも理解できるよう伝えるため言語化・可視化することが求められる。保育所における生活の全体に子どもの育ちの多様な側面に関わる内容が含まれ、また様々な文脈が幾重にも連なりつつ一体的に展開されていくという保育の営みが持つ特徴を踏まえて、その場面の状況とともに様々な時間軸や関係の中で保育の過程や子どもの姿を捉え、これらを現場の内外で広く共有していくための視点や方法が必要である。 〇関係者間での理解の共有:保育所保育は、保育所内のみでなく、現場を取り巻く多層的な人間関係の広がりのもとで成り立ち、営まれている。保育実践の質の確保・向上に当たっては、現場の職員間の連携とともに、現場、保育所の運営主体(法人の運営本部等)、家庭、地域の関係機関等、様々な組織や立場の関係者の間で連携が必要となる。現状では、保育所保育指針に示されている一人一人の子どもの人格を尊重した関わりや保育所における幼児教育の目標・内容・方法などが、関係者に十分に理解されていない場合もあることや、具体的な実践に反映されていない状況が一部の現場で見受けられることなどが、課題として指摘されている。保育の実践に直接携わる現場の保育士等に限らず、全ての保育関係者の間で、保育所保育の特色と基本的な考え方に関しての理解を共有することが求められる。