教育・保育要領解説34 2024/01/31 3 幼保連携型認定こども園の教育及び保育において育みたい資質・能力及び「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」 (1) 幼保連携型認定こども園において育みたい資質・能力 幼保連携型認定こども園においては、園生活の全体を通して、園児に生きる力の基礎を育むことが求められている。そのため、教育・保育要領第1章総則の第1の1に示す幼保連携型認定こども園における教育及び保育の基本を踏まえ、小学校以降の子どもの発達を見通しながら教育及び保育活動を展開し、幼保連携型認定こども園の教育及び保育において育みたい資質・能力を育むことが大切である。 幼保連携型認定こども園の教育及び保育において育みたい資質・能力とは、「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」である。「知識及び技能の基礎」とは、具体的には、豊かな体験を通じて、園児が自ら感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりすること、「思考力、判断力、表現力等の基礎」とは、具体的には、気付いたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりすること、「学びに向かう力、人間性等」とは、具体的には、心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとすることである。 これらの資質・能力は、第2章に示すねらい及び内容に基づき、各幼保連携型認定こども園が園児の発達の実情や園児の興味や関心等を踏まえながら展開する活動全体によって育むものである。実際の指導場面においては、「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」を個別に取り出して指導するのではなく、遊びを通した総合的な指導の中で一体的に育むよう努めることが重要である。これらの資質・能力はこれまでも幼保連携型認定こども園で育んできたものではあるが、各園においては、実践における園児の具体的な姿から改めて捉え、教育及び保育の充実を図ることが求められている。 下線のとおりです。知識や技能の基礎は豊かな体験が必要であり、そこで園児自身が感じたり、気づいたり、分かったり、できるようになったりすること。さらに気づいたことや出来るようになったことを使い、考えたり、試したり工夫したり、表現したりすることであって、心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとすることとあります。教えられて育まれるものでなく、自らの体験や思考の成長が大切です。