子どもの成長107 2026/08/13 「熱中症を防ぐ」 熱中症の発生状況 先に述べたように、熱中症による緊急搬送者数は昨年、10万人近くに及んだ。その前年までもおよそ5万人前後で推移している1)。 熱中症による救急搬送人員数と初診時死亡数の年別推移(6月〜9月) ※2014年までは5月分の調査を行っていないため年別推移のグラフは6~9月で作成 「平成30年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」(総務省)より引用改変 参考:過去の全国における熱中症傷病者救急搬送に関わる報道発表一覧 年齢をみると、約半数が高齢者、4割弱が18歳以上の高齢者を除く成人、1割強が7~17歳であり、この割合に大きな変動はみられない。 発生場所について平成30年の統計をみると、4割が住居で最も多く、続いて道路13.4%、屋外の公衆スペース12.8%、仕事場1(道路工事現場、工場など)10.8%であり、屋外での発生が少なくないことがわかる。近年、高齢者が自宅で熱中症になることへの注意喚起がよくなされているが、屋外活動中の注意もやはり万全の対策が必要と言える。その他の発生場所は、屋内の公衆スペース9.2%、教育機関内6.7%などが続く。 医療機関での初診時の重症度は、軽症が65%、中等症が32%、重症が2%であり、この割合も経年的な変動はあまりない。なお、軽症とは救急搬送されたものの入院加療を必要としなかったケース、重症とは3週間以上の入院加療を要したケース、中等症は軽症・重症および死亡以外のケースを指す。 重症度チェックポイントと周囲の対応 先に挙げた熱中症の症状がみられた時、その周囲に居合わせた人の迅速な対応が転帰を左右する。まず、重症度を把握し、適切と思われる対処をする。 重症度は、意識がはっきりしているか否か、水分を自分で飲むことができるか否か、応急処置によって症状が改善したか否かという三つのポイントで判断したい。環境省の「熱中症環境保健マニュアル 2018」では、重症度に応じて、救急要請する、医療機関の受診に付き添うなど、周囲の人がなすべきことをフローチャートで示している。 熱中症の応急処置