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園からの発信

教育振興基本計画25

2025/03/03

Ⅱ.今後の教育政策に関する基本的な方針

②誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す共生社会の実現に向けた教育の推進

(共生社会の実現に向けた教育の考え方)

○一人一人の多様なウェルビーイングの実現のためには、誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す学びを、学校をはじめとする教育機関の日常の教育活動に取り入れていく必要がある。

○近年、いじめの重大事態の発生件数や児童生徒の自殺者数は増加傾向であり、憂慮すべき状況である。また、不登校児童生徒数が増加しており、個々の状況に応じた適切な支援が求められている。児童虐待、ヤングケアラー、貧困など、子供の抱える困難は多様化・複雑化している。また、肥満・痩身、アレルギー疾患、メンタルヘルスの問題など、子供の心身の健康には多様な課題が生じている。さらに、特別支援教育を受ける障害のある子供は近年増加傾向にあり、医療的ケア児や病気療養中の子供に対する支援も重要である。性的マイノリティに係る児童生徒等へのきめ細かな対応も必要である。特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する指導・支援の必要性も高まっている。地域社会の国際化が進む中、我が国で学ぶ外国人の子供や海外で学ぶ日本人の子供の学びも保障されるとともに、多文化共生の考え方も取り入れていく必要がある。

○誰一人取り残されず、相互に多様性を認め、高め合い、他者のウェルビーイングを思いやることができる教育環境を個々の状況に合わせて整備することで、つらい様子の子供が笑顔になり、その結果として自分の目標を持って学習等に取り組むことができる場面を一つでも多く作り出すことが求められる。

○その際、支援を必要とする子供やマイノリティの子供の他の子供との差異を「弱み」として捉え、そこに着目して支えるという視点だけではなく、そうした子供たちが持っている「長所・強み」に着目し、可能性を引き出して発揮させていく視点(エンパワメント)を取り入れることも大切である。このことにより、マイノリティの子供の尊厳を守るとともに、周りの子供や大人が多様性を尊重することを学び、誰もが違いを乗り越え共に生きる共生社会の実現に向けたマジョリティの変容にもつなげていくことが重要である。

 

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