教育・保育要領解説47 2024/02/20 オ 社会生活との関わり 家族を大切にしようとする気持ちをもつとともに、地域の身近な人と触れ合う中で、人との様々な関わり方に気付き、相手の気持ちを考えて関わり、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に親しみをもつようになる。また、幼保連携型認定こども園内外の様々な環境に関わる中で、遊びや生活に必要な情報を取り入れ、情報に基づき判断したり、情報を伝え合ったり、活用したりするなど、情報を役立てながら活動するようになるとともに、公共の施設を大切に利用するなどして、社会とのつながりなどを意識するようになる。 幼児期の社会生活との関わりは、領域「人間関係」などで示されているように、幼保連携型認定こども園の生活において保護者や周囲の人々に温かく見守られているという安定感や、保育教諭等との信頼関係を基盤に、学級等の園児との関わりから園全体へ、更に地域の人々や出来事との関わりへと、次第に広がりをもっていく。なお、社会生活との関わりは、領域「人間関係」のみで育まれるのではなく、第2章に示すねらい及び内容に基づく活動全体を通して育まれることに留意する必要がある。 園児は、初めての集団生活の場である園生活を通して、保育教諭等との信頼関係を基盤としながら園内の園児や職員等、他の園児の保護者などいろいろな人と親しみをもって関わるようになる。その中で、家族を大切にしようとする気持ちをもつとともに、小学生や中学生、高齢者や働く人々など地域の身近な人と触れ合う体験を重ねていく。 5歳児の後半になると、こうした体験を重ねる中で人との様々な関わり方に気付き、相手の気持ちを考えて関わり、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に親しみをもつようになる。 例えば、幼保連携型認定こども園に小学生や地域の人々を招いて一緒に活動する中で、相手に応じた言葉や振る舞いなどを感じ、考えながら行動しようとする。また、地域の商店に買い物に出掛けたり、園の周りを掃除したりするなどの機会を通して、地域の人と会話をしたり、「大きくなったね」とか「ありがとう」などの言葉を掛けてもらったりすることで、園児は自分が見守られている安心感や役に立つ喜びを感じたり、地域に対する親しみをもったりする。 経験を重ねるうちに周りや相手の気持ちを理解できるようになる成長があります。保育園だけでなく、広く社会との関わりの体験も必要ですね。園の行事においても小学生、中学生、高校生との交流はとても大切であります。さらに地域の方々との交流も大切であるからこそ、小学生の総合学習等で園の訪問を受けたり、運動会や夏祭り等を地域に開放して行ったり、中学生のナイストライを受け入れたり、高校生には職業体験として受け入れを行ったりしています。コロナ禍、様々な交流が減ってきましたが、保護者の理解を頂きつつ、さらにもっと広く深い交流ができればと思います。