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園からの発信

教育・保育要領解説23

2024/01/16

( 5 ) 計画的な環境の構成

幼保連携型認定こども園における教育及び保育は、園児自らが積極的に事物や他者、自然事象、社会事象など周囲の環境と関わり、体験することを通して、生きる力の基礎を育て、発達を促すものである。

園児は遊ぶことが好きであるからといって、保育教諭等は園児の遊びを放っておいてよいわけではない。なぜなら、園児は常に積極的に環境に関わって遊び、望ましい方向に向かって発達していくとは限らないからである。園児が望ましい方向に向かって発達していくということは、幼保連携型認定こども園における教育及び保育の基本に示された方向に向かって発達していくことである。どのような環境にいかに関わるかを、全て園児自身に委ねていたのでは、偶然の出来事に頼ることとなり、発達に必要な体験を保障することが困難な場合も生じてくる。また、園児は一人一人興味や関心を向けるものが異なる。保育教諭等は、園児が必要な経験を積み重ねていくことができるように、発達の道筋を見通して、教育的及び保育的に価値のある環境を計画的に構成していかなければならない。園児一人一人が関わっている活動の各々の展開を見通すとともに、学期、年間、さらに、入園から修了までの園生活、修了後の生活という長期的な視点に立って園児一人一人の発達の道筋を見通して現在の活動を位置付け、園児の経験の深まりを見通すことが大切である。そして、望ましい方向へ向かうために必要な経験ができるよう環境を構成していく必要がある。

見通しをもち、計画を立てることによって初めて、園児が今経験していることの意味を理解し、発達を促す関わりや環境の構成を考えることができる。しかし、園児の活動の展開は多様な方向に躍動的に変化するものであり、常に見通しと一致するわけではない。したがって、計画を立てて環境を構成すればそれでよいというわけではない。常に活動に沿って環境を構成し直し、その状況での園児の活動から次の見通しや計画をもち、再構成し続けていくことが必要となるのである。

 

好きなように自由に遊ぶことも大切です。一人で遊び、徹底して満足いくまで遊び込むことも必要でしょう。そのことに加えて友達と自分たちのルールを作って、さらには共同的な遊びをしていくことも大切です。そこで保育者が見通しをもって、発達を促す環境を整えて得られるものは偶発的ではなく意図した方向となりますが、こういった遊びの積み重ねによって経験の深まりにつながるように感じます。好きなように自由に、に加えて意図性を持った環境整備の大切さを意識して取り組みたいですね。

 

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