教育・保育要領解説22 2024/01/15 ④ 園児一人一人の発達の特性に応じた指導 ウ 園児一人一人に応じるための保育教諭等の基本姿勢 ④イに述べたように、園児一人一人に応じた指導をするには、保育教諭等が園児の行動に温かい関心を寄せる、心の動きに応答する、共に考えるなどの基本的な姿勢で教育及び保育に臨むことが重要である。 また、保育教諭等がこのような基本的な姿勢を身に付けるためには、自分自身を見つめることが大切である。 園児一人一人に応じた適切な指導をするために、保育教諭等は園児一人一人の発達の姿や内面を理解する必要があるが、保育教諭等の目の前に現れる園児の姿は保育教諭等との関わりの下に現れている姿でもある。ところが、園児の中に入っているとき、保育教諭等は自分がどういう在り方をしているのか十分意識しているわけではない。例えば、泥遊びの場面を見ると、園児から身を引いているかもしれない。 このように、保育教諭等には、必ずしも自覚していない仕方で園児に関わっている部分がある。それが園児の姿に影響を及ぼしていることが十分考えられるのである。それゆえ、園児の姿を理解しようとするならば、保育教諭等は園児と関わっているときの自分自身の在り方や関わり方に、少しでも気付いていく必要がある。実際に行った園児との関わりを振り返り、自分自身を見つめることを通して、自分自身に気付いていくことができるのであり、繰り返し、そのように努めることで、園児一人一人に応じたより適切な関わりができるようになるのである。 また、保育教諭等は自分の心の状態を認識し、安定した落ち着いた状態でいられるように努めることも大切である。 保育教諭等の基本姿勢が明記されています。園児の行動に温かい関心を寄せる、心の動きに応答する、共に考えるなどの基本的な姿勢とされていることから、一昔前の一斉的で画一した教育・保育を保育者主導で行うことは時代錯誤です。させる、やらせるではなく、主体は子どもです。これは保護者においても同じことが言えるのではないでしょうか。子どもの意思を尊重しない、親の意思だけで子どもにさせる、やらせるではなく、子どもの気持ち、思いを尊重することが大切です。大人のさせたい思いの押し付けでなく、させたいと思えば、子どもとしっかり話をして、押し付けでないことが大切です。やらせたい経験があれば、興味を持つような誘導もありだと思いますが、決定権は子どもに委ねることが大切なように思います。子どもであろうが、一人の人としての人権意識が大切です。また、逆に子どもが出来ないことを子どもの責任にする。これもいかがなものでしょう。特に学校生活等において子どもの行動に対して、子どもがそうしたからとか、子どもに責任がある、として教育者が責任を逃れることは無責任であり、子どもの責任に押し付けてしまうことは残念な行為です。自己保身に走ることはいかがなものでしょう。恥ずかしい行為です。しっかり子どもと向き合っていくようにすることが大切です。