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園からの発信

共感を暴走させたのは“言葉”4

2023/02/27

『言葉の威力を増すことになったのは、1万年前に始まった農耕や牧畜という食糧生産です。食糧生産によって人間は土地に投資をし、その土地を守らなければならなくなりました。その土地に人々は定住し、食糧生産を始めて、食糧を蓄積できるようになると、さらに多くの人たちがその食糧によって養われ、人口規模が徐々に膨れ上がるようになりました。その結果、他の集団と土地を巡って、あるいは収穫物を巡って争う状況が生まれました。そのときに集団内部が結束して、自分たちの利益を守ろうという意識が生まれたわけです。つまり、共感力は集団の内に向かい、その共感力を元手にして、集団の外には、敵意という言葉によって、作り出された意識が向かうようになった。』

言葉の発達によって集団の共感力も高まることに繋がるものの、外に向けての敵意といったものを向けることにも繋がった。言葉の恐ろしさであり、言葉の取得によって暴走に繋がったと思えます。意識、心の進化は言葉の取得によって人間社会を大きく発展させたものの、負の側面もでてきたことになります。これは現代にも繋がっています。共鳴、共感によって共同体が形成されることになり、分かち合い、平等といったヒト集団の成り立ちから、外へ向けた敵意だけでなく、集団意識をコントロールし、ヒトの心も支配するようなこともでてきた気がします。

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