保育の質の確保・向上10 2025/12/12 2.調査研究等により得られた主な知見 (2)日本における保育所保育の歩み及び子どもとその育ちの捉え方 (保育所保育の営みの持つ特徴) 〇個別性/応答性:保育の現場では、一人一人の意思や人格を尊重するという根幹的な理念が、実際の子どもとの関わり合いを通じて保育者自身の子どもや保育に対する思いにもつながっている。また、発達の個人差が特に大きい乳幼児期に、多様な子どもが集団で日々生活を共にし、育ち合う場として、保育者には個に応じた関わりや配慮が求められる。その上で、保育者が子どもの理解に基づく見通しや意図を持ちながら、子どもの体験が主体的・自発的なものとなるよう、応答的に保育が展開されていくことが重視される。現場の実践において、保育は保育者と子どもが共につくっていくものであるという理解を広く共有していくことの重要性が改めて示された。 〇連続性:保育所保育と子どもの育ちを、一日の生活や日々の経験、生涯にわたる発達、時代など様々な時間軸における連続性や、家庭と保育所・地域・社会といった子どもの暮らしとそれを取りまく場全体の面的なつながりの中に位置づけて捉えることにより、現代における保育所保育の多層的な意義や重要性とともに、環境が大きく変わる移行期の保育や家庭との連携及び子育て支援など、今後さらに検討が必要になると考えられる課題が示唆された。子どもとともに保育所も様々な関係の網の目の中にあり、社会全体で急速かつ大きな変容が進む中で、常に理念に立ち戻りつつも、現状と実態に即して保育所保育の実践のありようを考えていくことの必要性が指摘された。