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2024年 6月

こども大綱71

2024/06/21

2 こども施策の共通の基盤となる取組

(1)「こどもまんなか」の実現に向けたEBPM

(こども施策におけるEBPMの浸透に向けた仕組み・体制の整備)

様々なデータや統計を活用するとともに、こども・若者からの意見聴取などの定性的なデータも活用し、個人情報を取り扱う場合にあってはこどもや若者本人等の権利利益の保護にも十分に配慮しながら、課題の抽出などの事前の施策立案段階から、施策の効果の事後の点検・評価・公表まで、それぞれの段階で、エビデンスに基づき多面的に施策を立案し、評価し、改善していく(EBPM:Evidence Based Policy Making)。その際、施策立案・実施の専門家である行政職員とデータ利活用等の専門家が協働・対話して進めていくこと、試行錯誤をしながら進めていくこと、定量的なデータに固執し過ぎず定性的なデータも活用することを認識しつつ進める。また、こども施策においては、何をアウトカムとするかが十分に定まっていないものが少なくなく、研究途上とも言えることから、こども・若者や子育て当事者の視点に立ち、施策の実態を踏まえて、何をアウトカムとすることが適切か、そうしたアウトカムをどのように得ていくのかについて検討していく。

大学・研究機関等の外部の専門家の登用・活用を進めるなど、こども施策の企画立案・実施を担う行政職員をEBPMの観点から支援する体制を整備する。

こども施策の企画立案・実施を担う部署の職員に対し、EBPMに関する周知啓発や研修、情報提供、支援を進める。

行政が中長期的な視野に立って優先順位等を付けた上で施策課題について研究テーマを提起し大学・研究機関等の創意工夫を活かす調査研究等を推進する。

新たに「女性の健康」に関するナショナルセンター機能を持たせる国立成育医療研究センターにおける、成育医療等に関するシンクタンク機能の充実を図る。

地方公共団体が行うこども施策におけるEBPMに関する取組について、好事例の展開等を行う。

 

EBPM:Evidence Based Policy Makingぜひ積極的に活用していただきたい。もちろんその専門家たちはどんどんと現場に出てデータや実例を集めて欲しい。そのことは子どもの置かれた現状を把握できるからです。古いデータはいりません。不要です。常に新しいデータを反映して欲しいと願います。子ども達にとっては今が大切なのです。目の前の事例の改善にすぐに取り組む姿勢が大切だと思います。

 

こども大綱70

2024/06/20

(4)多様な声を施策に反映させる工夫

貧困、虐待、いじめ、体罰・不適切な指導、不登校、障害・医療的ケア、非行などを始め、困難な状況に置かれたこども・若者、ヤングケアラー、社会的養護の下で暮らすこども、社会的養護経験者など、様々な状況にあって声を聴かれにくいこどもや若者、乳幼児を含む低年齢のこども、意見を表明することへの意欲や関心を必ずしも高くもてないこどもや若者がいることを認識し、全てのこども・若者が自らの意見をもち、それを表明することができるという認識の下、安心して意見を表明し、その意見が施策に反映されるよう、意見聴取に係る多様な手法を検討するとともに、十分な配慮や工夫をする。

(5)社会参画・意見反映を支える人材の育成

こどもや若者が意見を言いやすい環境をつくるため、安全・安心な場をつくり意見を言いやすくなるように引き出すファシリテーターを積極的に活用できるよう、人材確保や養成等のための取組を行う。

(6)若者が主体となって活動する団体等の活動を促進する環境整備

様々な社会課題の解決に自ら声を上げて取り組む若者団体や地域においてこどもや若者が主体となって活動しているこども会議、若者会議、ユースカウンシルなどは、こどもや若者の社会参画の機会の一つであり、これらの活動がより充実するよう、連携を強化するとともに、好事例の展開等を進める。若者団体等の主体的な活動を促進するための取組の在り方について検討する。地域におけるこどもの意見反映・社会参画の拠点として、児童館、こども会、こども食堂や学習支援の場など地域にある多様な居場所、公民館や図書館などの社会教育施設、こどもの意見表明支援やこどもの社会参画機会の提供を行う民間団体との連携を強化する。

(7)こども・若者の社会参画や意見反映に関する調査研究

こどもや若者の社会参画や意見反映に関する調査研究を推進する。こども・若者の社会参画、意見反映のプロセスやその結果に係る評価について、仕組みの構築に向けて取り組む。

 

多様な声をぜひ拾い上げて欲しいし、耳を傾けて欲しい。そして施策に反映して実情に合った支援となることが大切です。机上だけでは声は届きません。公的機関の人材投入を願いします。子どもの居場所や子ども食堂も大切な取り組みであり広げていく必要もあります。さらに学習支援の場など最もと必要な機関ではないでしょう。子どもにお金をかけて来なかった社会からの転換に期待します。さあらに指摘の子どもの意見を引き出すファシリテーター的人材の養成をもっと進めるべきですね。

 

こども大綱69

2024/06/19

(3)社会参画や意見表明の機会の充実

こどもや若者にとって社会参画や意見表明の機会や場が必ずしも十分ではない現状を踏まえ、あらゆるこども・若者が、家庭や学校、地域などにおいて、意見を形成し、日常的に意見を言い合える機会や、権利の主体として尊重され、意見が聴かれ、その意見が尊重される機会を、乳幼児期から学童期・思春期・青年期に至るまで持つことができるよう、こどもや若者が自由に意見を表明しやすい環境整備と気運の醸成に取り組む。また、保護者や教職員、幼児教育や保育に携わる者などこどもや若者の健やかな育ちに関わるおとなのほか、広く社会に対しても、こども・若者の意見を表明する権利について周知啓発する。

こどもや若者が意見を表明し、社会に参画できるようになるため、こどもや若者が理解しやすくアクセスしやすい多様な方法でこども施策に関する十分な情報提供を行う。

こどもや若者が、自らの意見や気持ちを表明してもよいことを理解できるよう、その年齢や発達の程度に応じて、自らの権利について知る機会の創出に向けて取り組む。

 

この「あらゆるこども・若者」の意見とありますが、どうしても賢い子ども達に意見ばかりが反映されていく傾向はないでしょうか。今までもそうですよね、公的に学校代表とかといった場合には、賢く上手に意見を述べる子しか代表になりませんでした。もっと幅広い意見を拾って欲しいですね。表現がうまい子でなければ社会で生きていけないのでしょうか。そうではないですよネ、実際に困っている子や課題を抱えている子たちの意見を拾って欲しいと願うのです。実態に沿った意見を拾い上げていくことが、これからの社会であり目指しているところではないでしょうか。

 

 

 

こども大綱68

2024/06/18

(2)地方公共団体等における取組促進

こどもや若者にとってより身近な施策を行う地方公共団体において、様々な機会を捉え、こども・若者の社会参画の促進、意見を聴く取組が着実に行われるよう、上記ガイドラインの周知やファシリテーターの派遣等の支援、好事例の横展開等の情報提供を行う。

こどもに関わるルール等の制定や見直しの過程にこども自身が関与することは、こどもの意見表明権を保障し、当事者の視点からルールを見直し改善する契機にもなるとともに、身近な課題を自分たちで解決する経験となるなど、教育的な意義があることから、学校や教育委員会等の先導的な取組事例について周知する。

 

地方自治体は人口減少と共に高齢化や過疎化の課題をもっています。小さな自治体では十分な施策さえ行えないところもあるはずです。色々な施策は裕福な自治体では可能であるかもしれませんが、地方へ行けば行くほど自治体自体が苦しい財政であり、子どもや若者にかける予算さえ捻出できないことのないよう、どの地域で暮らそうとも国レベルで同じようなことが可能となるような財政支援も必要ではないでしょうか。そのことがあって初めて支援のスタートにつけるのではないでしょうか。

 

こども大綱67

2024/06/17

(1)国の政策決定過程へのこども・若者の参画促進

こども・若者の意見を政策に反映させるための取組(『こども若者★いけんぷらす』)を推進し、各府省庁が設定したテーマに加え、こども・若者が選んだテーマについても、こども・若者の意見の政策への反映を進める。その際、テーマに関する事前の情報提供や意見の反映状況に関するフィードバックを重視するとともに、寄せられた意見について匿名化等の個人情報の適切な保護を行った上で集約・分析する体制を構築する。

若者が主体となって活動する団体からの意見聴取に関する取組を行う。各府省庁の各種審議会、懇談会等の委員に、こどもや若者を一定割合以上登用するよう取り組む。各種審議会、懇談会等におけるこども・若者委員割合を「見える化」する。各府省庁の職員がこどもや若者の社会参画・意見反映について適切に理解し効果的に取り組むことができるよう、ガイドラインを作成し、周知を図る。

 

ようやくこども若者の意見表明について、国として取り組まれだしました。歓迎することですが、本当に困っている子どもやその意見さえ表明できない環境にいる子ども達の意見もどこかで取り入れて欲しいです。気づかないふりせず、困っている子どもは目の前にいるのですから。支援が必要と思われるではなく、積極的に国、自治体の関与とその意見を反映した施策を望みます。貧困家庭やひとり親家庭だけでなく、ヤングケアラー、経済的なことで困っているのではないが、精神的な不安を抱いている子どもや若者への支援も欲しいですね。

 

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