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園からの発信

幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 16

2024/10/21

二、現状と課題、目指す方向性

1.架け橋期の教育の充実

(1)現状と課題

○ 教育は、教育基本法や関係法令が掲げる目的及び目標の達成を目指し、その連続性・一貫性を確保しながら、組織的・体系的に行うことが重要である。一方、幼児教育と小学校教育には、他の学校段階等間の接続に比して、子供の発達の段階に起因する、教育課程の構成原理や指導方法等の様々な違いが存在している。また、義務教育開始前の5歳児は、遊びを中心として、頭も心も体も動かして様々な対象と直接関わっていく時期であり、児童期は、学ぶということについての意識があり、集中する時間とそうでない時間の区別が付き、自分の課題の解決に向けて、計画的に学んでいく時期であるなどの違いを有している。

○ このため、幼保小においては、これらの違い等を認識しながら、幼児教育と小学校教育の円滑な接続に取り組むことが求められる。なぜなら、幼児教育と小学校教育の教育課程の構成原理等の違いは、子供の発達の段階に応じた教育を行うために必要な違いではあるが、子供一人一人の発達や学びは幼児期と児童期ではっきりと分かれるものではなく、つながっているため、必ずしも合致しない場合があるためである。また、合致しない場合に、小学校入学当初の子供が、小学校での学習や生活に関する自らの不安や不満を自覚し大人に伝えることは難しいと考えられ、一人で戸惑いや悩みを抱えこむことにより、その後の小学校での学習や生活に支障をきたすおそれがある。子供にとっては、初めての進学であり、この時期につまずいてしまうことは、その後の学校生活や成長に大きな負の影響を与えかねない。そして、ひいては不登校の要因にもなりかねず、低学年の不登校の子供への支援の観点からも、幼児教育と小学校教育の円滑な接続が重要であることが指摘されているところである。

 

学校教育においては、履修主義、修得主義が主体です。現行の日本の学校教育制度では、所定の教育課程を一定年限の間に履修することでもって足りるとする履修主義(例:年間の標準授業時数等を踏まえた教育課程の編成・実施)、履修した内容に照らして一定の学習の実現状況が期待される修得主義(例:目標準拠評価)、進学・卒業要件として一定年限の在学を要する年齢主義(例:同一年齢の進級・進学)、進学・卒業要件として一定の課程の修了を要求する課程主義(例:制度としての原級留置)の考え方がそれぞれ取り入れられている。ここと幼児教育のギャップにこどもがついていけないといった現状があるのです。

 

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