MENU CLOSE
TEL

園からの発信

シリーズ6 はじめの100か月の育ちビジョン7

2024/07/26

・はじめの100か月の育ちビジョンの目的

(「こどもの誕生前から幼児期まで」の重要性)

○乳幼児期は、脳発達の「感受性期」と言われ、脳発達において環境の影響を受けやすい限定された時期の一つであるなど、生涯にわたるウェルビーイング向上にとって、特に重要な時期である。また、生涯の健康や特定の病気へのかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定されるという考え方もあるなど、「こどもの誕生前」も含め、育ちを支える基盤的時期として捉える必要がある。さらに、「育ち」の側面と両輪をなす「学び」の側面からも、米国における研究で、質の高い幼児教育は長期にわたって影響を与えるとされているなど、幼児期までの重要性は世界的にも確認されている。

○取組によって特に着目する月齢や年齢に違いはあるが、「誕生前から幼児期まで」のこどもを重視した支援は、諸外国や国際機関でも推進されているなど、世界の潮流でもある。

○こどもの生涯にわたるウェルビーイングの基礎を培い、人生の確かなスタートを切るために最も重要であるこの時期への社会的投資こそが、次代の社会の在り方を大きく左右する。そのため、こどもと直接接する機会がない人も含め、社会全体にとっても幼児期までが極めて重要であることが、全ての人の間で共有されなければならない。

 

まず、赤ちゃんの脳がつくられ始めるのは、在胎18日ごろからと言われています。在胎24週(6カ月)くらいまでに、脳はぐんぐんと大きくなりますが、表面にしわがなく、のっぺりしています。在胎28週(7カ月)に入ると大脳の表面にしわや溝がたくさんできて、在胎36~40週(9~10カ月)ごろには大人の脳とほぼ同じ外観をもつようになります。脳が着々と形成される中で、脳の中では神経細胞がその数を増やしています。そして生まれる頃にはほぼ一生分の神経細胞が出来あがっていると考えられています。脳が脳として働くためには、これらの神経細胞同士がネットワークをつくりあげて連携していかなければなりません。生まれたときは神経細胞同士のつながりは、わずかしか出来ていませんが、出生直後から急速に脳のネットワーク化が進んでいき、情報を伝達するスピードも上がっていきます。このことを踏まえ、胎児のころから発達を捉える必要があるのです。

 

 

 

top