こども大綱7 2024/03/19 令和3年4月に子ども・若者育成支援推進本部で決定された子供・若者育成支援推進大綱では、まず、社会全体の状況としては、こどもの自殺などの生命・安全の危機、孤独・孤立の顕在化、低いウェルビーイング、格差拡大への懸念、SDGsの推進、多様性と包摂性ある社会の形成、リアルな体験とDXの両面展開、成年年齢の引下げ等への円滑な対応などが指摘されている。また、こども・若者が過ごす場ごとの状況として、世帯構造、児童虐待、ひきこもり、家族観の変化といった家庭をめぐる課題や、生徒指導上の課題の深刻化や教職員の多忙化・不足といった学校をめぐる課題、つながりの希薄化といった地域社会をめぐる課題、インターネット利用の拡大といった情報通信環境をめぐる課題、ニートなどの就業をめぐる課題が指摘されている。 令和元年11 月に閣議決定された子供の貧困対策の推進に関する大綱については、こども基本法施行前に内閣府の有識者会議で取りまとめられた報告書において、現場には今なお支援を必要とするこどもや家族が多く存在し、その状況は依然として厳しいこと、特に、教育と福祉の連携促進やこども施策と若者施策の融合等、貧困の状態にあるこどもや家庭に支援を届ける上での民間団体を含む幅広い主体間の連携体制について改善を求める声が多く更なる施策の充実が必要であるとされている。また、教育分野を中心に多くの指標が改善傾向にあるが更なる改善が求められるとされている。 生命・安全の危機、孤独・孤立と記されていますが、このこと簡単に考えないで欲しいですね。よく子ども本人がヒトと関わるのが苦手だからとか、本質的な理解ができないのは、心底その立場にないからではないでしょうか。そういった経験がない方に理解できない問題です。子どもの置かれている状況は多様なのです。もっともっと深い。何不自由なく順調に生活できた方々には理解しがたいことかもしれません。大人になって社会で苦しむ人もいる中で、子ども期にこういった苦悩を経験してしまう社会こそ認知し、救っていく必要があるのです。すべてのこどもたちに幸福な、不自由なき生活ができる社会構造も必要です。それだけ多様なのです。