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園からの発信

Ⅱ 令和の日本型学校教育 46

2023/09/07

6.遠隔・オンライン教育を含むICTを活用した学びの在り方について

(1)基本的な考え方

○また,AI技術が高度に発達するSociety5.0時代にこそ,教師による対面指導や児童生徒同士による学び合い,地域社会での多様な学習体験の重要性がより一層高まっていくものである。もとより,学校教育においては,教師が児童生徒一人一人の日々の様子,体調や授業の理解度を直接に確認・判断することで,児童生徒の理解を深めたり,生徒指導を行ったりすることが重要であり,あわせて,児童生徒の怪我や病気,災害の発生等の不測のリスクに対する安全管理への対応にも万全を期す必要がある。

○今後は,対面指導の重要性,遠隔・オンライン教育等の実践で明らかになる成果や課題を踏まえ,発達の段階に応じて,端末の日常的な活用を「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に生かすとともに,教師が対面指導と家庭や地域社会と連携した遠隔・オンライン教育とを使いこなす(ハイブリッド化)ことで個別最適な学びと,協働的な学びを展開することが必要である。

その際,憲法や教育基本法に基づき,全ての児童生徒に対し,社会において自立的に生きる基礎や国家や社会の形成者としての基本的な資質を養うことを目的とする義務教育と,義務教育の基礎の上に高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする高等学校における教育の違いや,教師の負担増にも留意する必要がある。

○また,今般の新型コロナウイルス感染症対策のための臨時休業は,これまでも存在していた問題を顕在化させたという指摘もあり,臨時休業前から学校再開後の児童生徒の状況の変化を分析した上で,社会的・経済的条件の不利が,児童生徒の学習の格差につながらないよう,自然災害時でも児童生徒の学習を継続するための取組などを進める必要がある。その際,社会的・経済的条件に恵まれない児童生徒にとって,安全・安心な居場所,セーフティネットとしての学校の役割はより一層重要であることに留意するべきである。

 

熊本においては熊本地震、コロナ、水害などで学校の授業が止まることを経験しています。そういった中、特に熊本市においては早くから小中学校において一人1台のタブレットが準備できていたことはとても有効でした。今考えればまさかこんな時代になるなんて想像していなかったことも確かです。熊本地震の際に学校からの安否、健康チェック、学習課題の配信など子どもと学校をつなぐことができました。コロナ禍においてはそういった経験を踏まえ、さらに進んだ活用も行われました。国中一斉に学校の授業が感染症で休校になるなど、驚きの対応もありました。健康調査はもちろんのこと、課題をタブレットで行うことやクラス全員をつないでのリモートでの学活。授業も一方的ではありましたが配信されるなどの工夫もありました。大学においてもリモートでの授業が行われました。高等学校が一番の格差が起きたのではないでしょうか。学校によっては配信のシステムさえ整っていない時期もありました。いかなる場合でも学校と生徒がつながることが先決ですね。

 

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