子どもの成長65 2026/06/12 夢の中でトレーニングすると、現実の自己効力感が向上しパフォーマンスもアップする? 若年のアスリートと非アスリートを対象に、明晰夢(夢であると理解しながら見続ける夢)を見る頻度などを調査した結果が報告された。全体としてアスリートか否かで顕著な違いは認められないという結果だが、アスリート群において夢の中でスポーツをした場合に、そのことがパフォーマンス向上につながると考えている割合が5割近くで、自己効力感(self-efficacy)が高まると考えている割合は6割に上ることなどが報告されている。オーストラリアの研究者の論文。 夢の中で夢を変えられることもある明晰夢 一般人口の55%が生涯で一度は明晰夢を見て、23%は頻繁にみるというデータが報告されている。明晰夢をたびたび見る人は、意図的にそれを見たり、夢の展開を自分の好みに変えたりできることがある。そのような意図的な明晰夢の誘導が、睡眠の質の低下と弱い関連があるとする報告があり、またその関連を否定する報告もある。ただ、いずれにしてもこれらの研究の大半は、例えば睡眠時無呼吸が問題となることの多い中年期以降の人を対象にしたものであり、若年者での知見はほとんどない。 若年者の場合、睡眠の質の低下は学業成績の低下につながりやすく、またアスリートの場合は怪我のリスク増大、回復の遅延、パフォーマンスの低下も来すことがある。これらを背景として、今回紹介する論文の著者らは、10代から20歳前後の若年者を対象に、アスリートまたはダンサーと非アスリートにおける明晰夢を見る頻度や、その内容を意識的に変えようと試みる割合、明晰夢を見ることの覚醒時への影響、睡眠習慣などに関する調査を行った。