子どもの成長64 2026/06/11 栄養、コーチング、トレーニング、自己効力感…スポーツのパフォーマンスに最も影響する要素は? 客観的評価では、コーチングの質が最も重要 次に、客観的な指標に基づき解析すると、コーチングの質(β=0.48)が最も高い関連性が示され、次いで自己効力感(同0.57)、トレーニング強度(0.55)、栄養(0.42)だった。 この結果のうち栄養について著者らは、「栄養とパフォーマンス指標との間に有意な正の相関が確認され、適切な栄養戦略がアスリートの身体能力にとって重要であることが示された」と述べている。なお、この解析における標準偏差は栄養がSD=0.06であり、この値は評価されたすべての因子の中で最も低値であって、客観的なパフォーマンス指標との関連では、栄養の評価はばらつきが小さいとの解釈も可能。一方、自己効力感はSD=0.10であり、評価されたすべての因子の中で最も高値だった。 競技レベルと性別の解析 続いて、競技レベルと性別に解析された結果をみてみよう。 エリートレベルの男性はパフォーマンススコアの平均が85.4であり、パフォーマンスとの関連は、コーチングの質(β=0.72)、自己効力感(同0.67)、トレーニング強度(0.65)、栄養(0.58)の順。エリートレベルの女性はパフォーマンススコアの平均が83.7であり、パフォーマンスとの関連は、男性と同順に、0.68、0.64、0.6、0.55。 大学レベルの男性はパフォーマンススコアの平均が78.2であり、パフォーマンスとの関連は、コーチングの質(0.54)、自己効力感(0.52)、トレーニング強度(0.5)、栄養(0.47)の順。大学レベルの女性はパフォーマンススコアの平均が76.9であり、パフォーマンスとの関連は、コーチングの質と自己効力感がともにβ=0.5であり、次いでトレーニング強度(β=0.48)、栄養(同0.44)の順。 アマチュアレベルの男性はパフォーマンススコアの平均が72.5であり、パフォーマンスとの関連は、上記までと異なり1位は自己効力感のβ=0.46であり、次いでコーチングの質(β=0.45)、トレーニング強度(同0.42)、栄養(0.4)の順。アマチュアレベルの女性も男性同様に1位は自己効力感であってβ=0.44であり、次いで同順に0.42、0.4、0.38。 研究では上記のほかに、媒介分析が行われ、文化的価値観がこれらの関連の一部を媒介していることが明らかになった。論文の結論には、中国のアスリートの成功に不可欠な要素として、コーチング、自己効力感、トレーニング、栄養などが必要であることがわかったと記されている。