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園からの発信

人間の本性 1

2023/01/24

<人間の本性は“暴力的”なのか?>

『人間は元来、暴力的なのか?それとも平和や平等な暮らしを好むのか?その二つの対立する考えは、昔からさまざまな学者や思想家によって議論されてきた。

大きな転換点がありました。それは19世紀の中頃に出たチャールズ・ダーウィンの「進化論」です。1859年に「種の起源」という本を出し、そして1871年に「人間の由来」という本を書いて、ダーウィンは動物と同じように人間も昔をたどれば共通の祖先に行き着く。長い時間をかけて、今の暮らし・形態に行き着いたという進化の道を説きました。そういう進化論に基づいて見てみたら、人間のルーツは、系統的に近い霊長類、特にアフリカに住んでいるゴリラやチンパンジーなどの類人猿にあるということが分かってきた。』とおっしゃっています。

共通の祖先から長い時間をかけて進化してきた。ヒトのルーツをたどることでヒトの進化におけるヒトの心についても少し分かるところも出てくるのではないか。興味深いですね。

ヒトの心

2023/01/23

人類の誕生として起稿していますが、この分野については京都大学の霊長類研究所においての研究者の方々の本などがとても勉強になります。「ヒトの心」について、元総長で人類学者の山極壽一氏の興味深い教育番組や情報誌等での発話を参照しながら起稿します。

『ゴリラは私たち人間と近い過去に、共通の祖先を持っています。だから「ゴリラを知ることは、私たち人間の起源を知ること」につながる。ゴリラ研究を足がかりにして、今、我々人間が直面している「暴力性」「戦争」といったものの起源について考えてみます。どうして、私たちは同じ種の仲間を殺してしまうほどの暴力性を持っているのでしょうか?なぜ戦争をやめられないのか?』として話をされています。このことを講演でも取り上げてあり、非常に興味深い内容です。ヒトの心を知ることの足がかりにつながります。

精神や心 2

2023/01/20

それは学問の世界も同じだと言います。もっとも研究者は「心」というような曖昧な言い方はしません。専門的には「現代人的行動の起源」と呼ぶそうです。心は残りませんが、行動はその結果が証拠として残る可能性があるからです。研究としては、目に見えるもの、証拠をもって議論できるものを対象とするのが大原則です。私たちと同じ行動をいつ、どこではじめたのかという謎を追いかけることで、その背後にある心に迫ろうという戦略です。

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精神や心

2023/01/19

見た目は私たちと変わらぬ直接の祖先が20万年前には存在していました。では、心、精神はどうだったのでしょうか。姿形と同じように、誕生直後から現代人と変わらぬ精神や心を持っていたのでしょうか。持っていなかったとしたら、いつ現代人と変わらぬものになったのでしょうか。私たちは、つねに思い、考え、悩み、喜びます。それが人間らしさの最大の特徴だといっても過言ではありません。身体以上に、心はどうだったのかという興味は尽きません。

人類の誕生の瞬間 4

2023/01/18

アフリカ起源説の優位を決定づけた1つの重要な証拠は、アフリカから出土した古いホモ・サピエンスの化石です。カリフォルニア大学バークレー校のティム・ホワイト博士らのグループが1997年に、エチオビアで断片的な成人の頭骨ひとつと、保存のよい子どもの化石を発見しました。年代の測定が行われた結果、約16万年前のものだとされたのです。

人類学を研究している国立科学博物館の海部陽介博士は、『人類がたどってきた道』(NHKブックス)のなかで、「エチオピアでの新しい発見は、アフリカ起源説をもはや揺るぎないものにしたといってよいだろう」と述べているそうです。エチオピアで発見された化石をもとにした再現図も発表されているそうです。そこで描かれた男性の姿は衝撃的でした。いまの世界で見る人とほとんど違いがないように見えるのです。彼が現代によみがえり、衣服を身にまとい、スターバックスのコーヒーを片手にニューヨークの5番街を歩いても、おそらく誰も振り返らないだろうと言います。つまり、見た目は私たちと変わらぬ直接の祖先が20万年前には存在していたのです。

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