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園からの発信

16 日本型学校教育の直面する課題と新たな動きについて 3

2023/03/14

『臨時休業からの学校再開後には,限られた時間の中で学校における学習活動を重点化する必要が生じたが,そのような中でもまず求められたのは,学級づくりの取組や,感染症対策を講じた上で学校行事を行うための工夫など,学校教育が児童生徒同士の学び合いの中で行われる特質を持つことを踏まえ教育活動を進めていくことであり,これらの活動を含め,感染症対策を講じながら最大限子供たちの健やかな学びを保障できるよう,学校の授業における学習活動の重点化や次年度以降を見通した教育課程編成といった特例的な対応がとられた。このように我が国の学校に特徴的な特別活動が,子供たちの円滑な学校への復帰や,全人格的な発達・成長につながる側面が注目された。』

 

ここでしっかりと言及の通り、学校教育が児童生徒同士の学び合いの中で行われる特質を持つことを踏まえ教育活動を進めていくこと、とあるように学校教育は、先生からの一方的な教えで成り立つものではなく、子ども同士学びあいによって形成されることであります。勿論、好きなことを自由のどうぞでもありません。それは放任です。一定のルール、社会性を守り、目的や課題を見つけて子ども同士で関わることが大切です。

15 日本型学校教育の直面する課題と新たな動きについて 2

2023/03/13

『こうした学校の臨時休業に伴う問題や懸念が生じたことにより,学校は,学習機会と学力を保障するという役割のみならず,全人的な発達・成長を保障する役割や,人と安全・安心につながることができる居場所・セーフティネットとして身体的,精神的な健康を保障するという福祉的な役割をも担っていることが再認識された。特に,全人格的な発達・成長の保障,居場所・セーフティネットとしての福祉的な役割は,日本型学校教育の強みであることに留意する必要がある。』

日本の学校の歴史に福祉的な役割を担ってきたことはとても大切なことです。これからも学校が「ただ勉強をするところだけ」ではなく、引き続き、それぞれの立場における子どもの発達や成長を家庭とともに担うことの期待をしたいですね。そこには互いを信頼できる相互関係が大切であると考えています。学校の先生方の大変さもありますが、日本型の学校教育にこれからも期待をしています。

 

14 日本型学校教育の直面する課題と新たな動きについて 1

2023/03/10

本日より再び投稿は文部科学省への中央教育審議会の答申「令和の日本型教育」に戻ります。

答申では、2020年代を通じて実現を目指す学校教育を「令和の日本型学校教育」とし,その姿を「全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学び」としており、これからの教育・保育の基幹となり、既にスタートしています。このことについて改めて発信していきます。

 

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を通じて再認識された学校の役割

『新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため,全国的に学校の臨時休業措置が取られ,地域によっては約3カ月もの長期にわたって子供たちが学校に通えない状況が生じた。この前例のない状況の中で,全国の学校現場の教職員,教育委員会や学校法人などの教育関係者におかれては,子供たちの学習機会の保障や心のケアなどに力を尽くしていただいた。学校再開後においてもその影響は今もなお残っており,引き続き,実態に応じた取組に尽力いただいている。

一方,当たり前のように存在していた学校に通えない状況が続いた中で,子供たちや各家庭の日常において学校がどれだけ大きな存在であったのかということが,改めて浮き彫りになった。「勉強が遅れることが不安」「部活を頑張りたいのに」「友達に会いたい」という子供たちの声が日本中にあふれた。また,家庭の社会経済文化的背景(Economic, Social and Cultural Status:ESCS)に格差がある中で,子供たちの学力格差が拡大するのではないかという指摘や,生活習慣の乱れに伴う心身の健康課題の深刻化や家庭における児童虐待の増加に関する懸念もある。学校という子供の居場所がないことで,多くの保護者が就労面で課題を抱えるとともに,子育てに関する負担が増大し,大きなストレスを抱えるようになったという指摘もある。さらに,学校の臨時休業が続いた影響により,学校再開後の登校を躊躇する子供もいるのではないかという指摘もある。』

 

保育園においても子ども達の育ちに大きな影響がありました。密を避ける、会話を控える、マスクで表情を読み取ることが出来ない。これらのことは生活をしていくうえでとても辛いことでありました。さらに、社会のリモート化も進み、コミュニケーションや共鳴、共感をすることに影響を及ぼしました。子どもの成長時期にとってはとても辛い期間でありました。支えてくれる人があって子どもは守られます。コロナ禍、国を挙げてコロナ対応をする医療機関に向けて「エール」が送られました。介護施設や学校、そして福祉施設に対しても心からエールを送ります。

 

暴力と戦争を どのようにして防ぐのか 5

2023/03/09

『狩猟採集生活というのは、徹底的に分配していましたね。今、私たちも科学技術が高まったおかげでシェアリングが可能になっているんですね。どこの土地に行っても配送システムが完備しているから、情報が手に入るから、必要なものをどこでも手に入れられるわけです。そして、インターネットという技術あるいはスマホというものが手に入ったおかげで、そこにさまざまな情報をあげて、いろんなものを交換することができますよね。共有することができます。それを拡大していけば、我々はまた助け合うことが可能な平等主義に基づいた共同体をつくることができるかもしれない。それをみんなで一緒にやっていこう。つまり「共助の社会」をつくりましょうということを最後に申し上げておきたいと思います。』

 

様々な情報の交換、助け合う社会、世界が1つの共同体とならなければ人類は生き残れないように感じます。メンツにこだわり不平等、争いへの発展はもう終わりにしたいですよね。

今日の投稿でこのシリーズを終了します。ヒトの進化、ゴリラにも多くのことを学びました。ヒトの進化は二足歩行を始めた類人猿が木からおり草原へ、共感、共有、分かち合いによって共同体をつくり、互助によって生き延びてきた。その中に音楽もあり、言葉の取得、文字、さらにはいろいろなものを作り出すことによって生き延びてきた。便利なもの、科学的な発展、様々な形のコミュニケーションの発達で便利になったものの、やはり対面でのコミュニケーション、共助の心がなければ人類や地球がどうなっていくのか不安です。世界の国々が、環境問題等も含め、今考え、行動していかなければと思うところです。思わず映画「サルの惑星」を思い出しました。地球で核戦争が起こり壊滅的になり、地球の支配はサル。さらにニューヨークの自由の女神が壊れ、傾いている場面を思い出しました。

暴力と戦争を どのようにして防ぐのか 4

2023/03/08

『今、私が所長をしています総合地球環境学研究所というのは、文系や理系の枠を超えて、文理融合で持続可能な社会を作ろうとしているんですね。例えば、今までダムを造ったり防波堤を造ったりして、自然災害を防いでいましたよね。そのおかげで本来ならば人間が住めない土地に居住地を設けたわけです。でも、昔の人たちは、洪水や地震や津波というのをよく知っていたから、それを避けるために伝統知や在来知というものを使って、その自然の力を利用しながらそれを避けてきたわけですね。そういったことをもう一度思い起こしながら、科学技術を使って自然の力を徹底的に抑えようとするのではなくて、むしろその力を利用しながら賢く生きていくような方策を考えようではないか。そんなことをやっています。

最後に私たちが未来を創る大きな方向性として、キーワードは「シェアリング(共有)」。そして「コモンズ(共有財)」。これを拡大していきましょうということを申し上げたいと思います。』

世界が、国々がシェアリングし、地球環境の財産をどう共有していくかが人類の生き残りのように感じますね。人の間の争い、国の争い、地域の争いではなく、地球規模の共感、共有がなければ人類は続かないのではないでしょうか。

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