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園からの発信

21 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 5

2023/03/22

今日の学校教育が直面している課題

『現在の学校現場は以下に挙げるような様々な課題に直面している。日本型学校教育が,世界に誇るべき成果を挙げてくることができたのは,子供たちの学びに対する意欲や関心,学習習慣等によるものだけでなく,子供のためであればと頑張る教師の献身的な努力によるものである。教育は人なりと言われるように,我が国の将来を担う子供たちの教育は教師にかかっている。しかしながら,学校の役割が過度に拡大していくとともに,直面する様々な課題に対応するため,教師は教育に携わる喜びを持ちつつも疲弊しており,国において抜本的な対応を行うことなく日本型学校教育を維持していくことは困難であると言わざるを得ない。』

 

先生たちの負担は減らしていかねばならないと思います。献身的な先生たちによって支えられてきたことも事実です。子どもや家庭の多様化によって対応のキャパを超える時代になってきています。数の確保も大切ですが、今の先生たちを支援し、分担したり一部の役割を担う必要もあるように思います。

20 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 4

2023/03/20

社会構造の変化と日本型学校教育

『核家族化,共働き家庭やひとり親家庭の増加など,家庭をめぐる環境が変化するとともに,都市化や過疎化等により地域の社会関係資本が失われ家庭や地域の教育力が低下する中で,本来であれば家庭や地域でなすべきことまでが学校に委ねられるようになり,結果として学校及び教師が担うべき業務の範囲が拡大され,その負担を増大させてきた。』

 

学校側からすると負担かも知れませんが、教育=教えるだけ ではないことが日本のこれまで引き継がれた教育です。生活や家庭環境の把握や介入もあって子供の成長を支え、学びに繋げてきた素晴らしいことと受け止めています。しかしこのことが現在の学校現場には負担だと述べています。よって学校は担うべき業務というとそれはそれで負担だとも感じます。受け止め方の相違が互いの関係を阻害することもあります。なにより、子どもを守ることが最優先されるべきであり、どこまで役割ができるか、これは保育所も同じです。必要なことは教員だけでなく、教員が教育を進めていくうえで、また、生徒に対する生活も含めた支援をしてくれる存在が必要ではないかと感じます。

19 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 3

2023/03/17

社会構造の変化と日本型学校教育

『学習指導要領ではこれまで,「個人差に留意して指導し,それぞれの児童(生徒)の個性や能力をできるだけ伸ばすようにすること」(昭和33(1958)年学習指導要領),「個性を生かす教育の充実」(平成元(1989)年学習指導要領等)等の規定がなされてきた。 その一方で,学校では「みんなで同じことを,同じように」を過度に要求する面が見られ,学校生活においても「同調圧力」を感じる子供が増えていったという指摘もある。社会の多様化が進み,画一的・同調主義的な学校文化が顕在化しやすくなった面もあるが,このことが結果としていじめなどの問題や生きづらさをもたらし,非合理的な精神論や努力主義,詰め込み教育等との間で負の循環が生じかねないということや,保護者や教師も同調圧力の下にあるという指摘もある。』

 

同調圧力を外からながめると、誰が困るのでしょうか。自らの評価が低くなるからなのでしょうか。同調同圧、一斉画一、教えこむ。なんだか子ども主体とありますが、こういったことが根強く残っていることを変えていく必要があると感じています。時代は令和。だからこそ教育方法に関しても年齢学年別の教育だけでなく、習熟度別学習や順序性学習、縦割り班活動などの取り組みが始まっているのです。

 

18 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 2

2023/03/16

社会構造の変化と日本型学校教育

『我が国の教師は,子供たちの主体的な学びや,学級やグループの中での協働的な学びを展開することによって,自立した個人の育成に尽力してきた。その一方で,我が国の経済発展を支えるために,「みんなと同じことができる」「言われたことを言われたとおりにできる」上質で均質な労働者の育成が高度経済成長期までの社会の要請として学校教育に求められてきた中で,「正解(知識)の暗記」の比重が大きくなり,「自ら課題を見つけ,それを解決する力」を育成するため,他者と協働し,自ら考え抜く学びが十分なされていないのではないかという指摘もある。』

 

明治に始まった戦争に人を供給するため、昭和の高度成長期まで、一定の教育を施すために一方的、画一的な均質的な教え込む教育が行われてきた。子ども達の主体的で共同的な学びへの変換が行われてきても、はやり高等教育や大学などの入試では、どれだけの成績であったか、点数で あったか個の成績が重視され続けています。しかしこれも事実です。幼児教育においても他者と協働し,自ら考え抜く学びの礎が大切であるが、学校教育の前倒しを重視する施設もあります。それは誰が望んでいるのでしょうね。幼児期に子ども同士での共鳴や共感があって、共同的な学びに結びつくものであるが、競争を重視してしまっても社会に出てから通用しなければ、人生はどうなるのでしょう。当然、子どもがやりたい、興味を持つことを援助することを否定するものではありません。それはそれでしっかり支援することも大切ですが、幼少期のコミュニケーションや人との関わり、身体の共鳴を伴う活動を重視しいきたいですね。

 

17 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 1

2023/03/15

『我が国の150年に及ぶ教科教育等に関する蓄積を支えてきた高い意欲や能力をもった教師やそれを支える職員の力により,日本型学校教育が上述のような高い成果を挙げ,また現代社会において不可欠な役割を学校が担うようになっている一方で,社会構造の変化の中で,課題が生じていることも事実である。

①社会構造の変化と日本型学校教育

高度経済成長期以降,義務教育に加えて,高等学校教育や高等教育も拡大し大衆化する中で,一定水準の学歴のみならず,「より高く,より良く,より早く」といった教育の質への私的・社会的要求が高まるようになった。このような中で,学校外にも広がる保護者の教育熱に応える民間サービスが拡大するとともに,経済格差や教育機会の差を背景に持った学力差が顕在化した。経済至上主義的価値観の拡大の中で学校をサービス機関としてみる見方も強まっているという指摘もある。』

 

世界に誇る日本の教育によって学力は高く評価され、さらに私的欲求によって学びを高める家庭もあります。国の文章としては家庭間の格差とは表現されませんが、明らかにこの差があることは事実です。しかし、学びを高めようとする姿やより高い学びを望む子どもに対しては、さらに国や自治体の公的支援が必要な気がします。

子どもの貧困率;

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