36 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 20 2023/04/12 令和の日本型学校教育の構築を目指して から 今日の学校教育が直面している課題 (新型コロナウイルス感染症の感染拡大により浮き彫りとなった課題) 『新型コロナウイルス感染症の感染収束が見通せない中にあって,各学校は,感染防止策を講じながらの学校教育活動の実施に努めている。一方,公立小中学校の普通教室の平均面積は64㎡であり,一クラス当たりの人数が多い学校では,クラス全員で一斉に授業を行おうとすれば,感染症予防のために児童生徒間の十分な距離を確保することが困難な状況も生じている。新型コロナウイルス感染症が収束した後であっても,今後起こり得る新たな感染症に備えるために,教室環境や指導体制等の整備を行うことが必要であるとともに,学校においては平常時から児童生徒や教師がICTを積極的に活用するなど,非常時における子供たちの学習機会の保障に向けた主体的な取組が求められる。』 旧態依然。明治に始まった学校教育における教室の広さをおおむね9m×7mとしたことが今でも続いているのです。就学前の施設においても100年前の基準が原則そのまま。保育士の配置基準ももう何十年も変わっていないのです。子どもの生活空間については、食・寝・遊と分けることが理想とされていますが、多くの施設では面積が確保できない。さらには就学前の保育施設でも年齢別活動にこだわりすぎることも影響しているのではないでしょうか。就学前の施設において年齢ごとに学年にこだわる国は今や東アジアの一部の国だけなのです。さらに保育指針においても異年齢での取り組みとうたっています。 今どきの学校。教室はオープン。オープンスペースが設けられています。
35 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 19 2023/04/11 令和の日本型学校教育の構築を目指して より 今日の学校教育が直面している課題 (新型コロナウイルス感染症の感染拡大により浮き彫りとなった課題) 『新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための臨時休業措置が長期にわたって実施される中で,全国の学校現場は,電子メール,ホームページ,電話,郵便等のあらゆる手段を活用して子供たちや保護者とつながることによる心のケアや,また,教科書や紙の教材,テレビ放送,動画の活用等により,子供たちの学習機会の保障などに取り組んだ。 しかしながら,公立学校の設置者を対象とした文部科学省の調査では,ICT環境の整備が十分でないこと等により,このような状況で学びの保障の有効な手段の一つとなり得る「同時双方向型のオンライン指導」の実施状況は,公立学校の設置者単位で15%に留まっている。また,学校の臨時休業中,子供たちは,学校や教師からの指示・発信がないと,「何をして良いか分からず」学びを止めてしまうという実態が見られたことから,これまでの学校教育では,自立した学習者を十分育てられていなかったのではないかという指摘もある。』 パンデミックを経験したわけなので、そこで検証し、未来を見据えた対策が望まれます。子どもの困り感に寄り添い、手厚い支援。日本では福祉的要素を持った学校教育を望みたいですし、就学前の施設においてもそのことは当然のことと思います。だからこそ施設に対しても子どもの育つよい環境を整えることができる支援も欲しいと考えています。
(号外)中学校入学おめでとう! 2023/04/11 中学校の入学式を終えて、保育園に来てくれました。 みんな制服姿でとても凛々しく映ります。卒園して6年も経つのですが、みんな面影はそのままです。 また元気な姿や近況報告に来てください。いつも応援しています。今日は来てくれてありがとうございました。
34 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 18 2023/04/10 今日の学校教育が直面している課題 (少子高齢化,人口減少の影響) 『我が国では,少子高齢化が急速に進展した結果,平成20(2008)年をピークに総人口が減少に転じている。 こうした少子高齢化,人口減少という我が国の人口構造の変化は,世界でまだどの国も経験をしたことのないものであり,我が国の学校教育制度の根幹に影響を与え,また,先に述べた採用倍率にも影響を及ぼしている。少子化の進展により小学校と中学校が1つずつしかないという市町村が233団体(13.3%),公立高等学校の立地が0ないし1である市町村は1,088団体(62.5%)という現状も踏まえ,学校教育の維持とその質の保証に向けた取組の必要性が生じている。』 熊本市においても人口が一気に減少に進んでいます。出生数はここ10年で何と1,000人も減少しています。7.000人の出生数は6,000人に減少し、ここ数年で500人も減少してしまいました。先行きが不透明、混沌とした時代、経済の進展がなく、給料が20年以上も変わってない。さらには団塊ジュニア世代の出産適齢期を過ぎてしまった。そして晩婚。さらには子育てにお金がかかりすぎる。もちろんお金だけでなく、子育ての人的援助をしてくれる人も必要です。異次元の少子化対策はこういった背景をしっかり受け止めて対応していかなければ人口は減る一方です。誰もが安心して生み育てることのできる社会を望みます。
33 変化する社会の中で我が国の学校教育が直面している課題 17 2023/04/07 今日の学校教育が直面している課題 (情報化の加速度的な進展に関する対応の遅れ) 『Society5.0時代を見据えた国家戦略(AI戦略2019)において,データサイエンス・AIの基礎となる理数分野の素養や基本的情報知識を全ての高等学校卒業生が習得することを目標に掲げている一方,高等学校の現状をみると,生徒の約7割が在籍する普通科においては文系が約7割といった実態があり,多くの生徒は第2学年以降,文系・理系に分かれ,例えば,普通科全体のうち「物理」履修者は2割といった実態があるなど,特定の教科について十分に学習しない傾向にあると指摘されている。』 学習指導要領の改訂もあり、高等学校の選択コースによっては数学も1年生以降は学習しない。情報教育の理論の基礎は数学であり、英語でもあるのですがやらないんですよね。英語も我々の時代と違って文法よりもプレゼンテーション英語を多く取り入れられています。時代は変わり、これからのグローバル化を意識した学習指導要領になっています。親世代もアップデイトが必要です。