幼保小の協働による架け橋期の教育の充実 53 2024/12/12 ②架け橋期の教育の質保障のために必要な人材育成等 (イ)幼児教育施設の園長や小学校の校長等を対象とした研修の充実 ○ 架け橋期の教育を充実するためには、その意義や具体的な方法について、幼児教育施設の園長等や先生、小学校の校長等や先生を対象にした研修を実施することが重要である。地方自治体がリーダーシップを発揮し、例えば、組織的・計画的な園内・校内研修、施設類型や学校種を越えた研修や合同研修の実施(園内・校内研修への他園・他校の先生の参加・協議を含む)、幼児教育施設・小学校の教育活動に携わる参加研修、相互の職場体験、人事交流などに取り組むことが必要である。なお、合同研修の実施等に当たっては、施設類型や学校種における特有の表現やそれぞれに持つイメージが異なる表現(教育課程、指導、教材等)について、地方自治体関係者や講師が補足説明を行い、参加者の理解に違いが生じないよう配慮すること等が必要である。また、独立行政法人教職員支援機構においても、幼保小の先生の相互理解を促す研修を検討する必要がある。 ○ とりわけ、幼保小が組織的・一体的に取組を進めるためには、幼児教育施設の園長等や小学校の校長等の管理職の理解や役割が重要であることから、管理職の研修を充実することが必要である。そして、幼保小の管理職においては、相互に連携・協力関係を構築し、学校運営計画等に架け橋期の教育に関する取組を位置付けること等により、計画的に取り組むことが重要である。 ○ 特に、公立の小学校の校長等は数年で異動するため、幼保小の取組に影響が出ているとの指摘がある。人事異動により継続的に取り組むべき幼保小の取組に影響が生じないよう、教育委員会による小学校校長の研修等において、3要領・指針の趣旨や具体的内容、幼保小の架け橋プログラムの好事例等について取り上げるとともに、国においては、その際に活用できる短時間で視聴可能な保育の研修動画の提供等の支援を行うことが期待される。 小学校の校長先生たちの役割や知識の習得も大きく変化しているのです。架け橋としてつなぐためには就学前施設のことや今の子どもや家庭の現状を把握して頂くことが必要であり、これまではどうしても教頭先生の役割であったものの、動くのは教頭や教務主任であろうが幅広い観点を求められています。逆に就学前の施設においてもさらに学校のことを把握することも必要でしょう。しかし接点がないのが現状です。市町村の役割に期待したいです。解決には、学校にも保育施設にもその役割を支える多くのスタッフが必要なのです。教員、保育者の互いの業務が過大となっては元もこうもありません。より良い就学環境や架け橋には市町村の考え一つで大きき変わることを私たちは見ていくべきです。