シリーズ6 はじめの100か月の育ちビジョン20 2024/08/15 2.幼児期までのこどもの育ちの5つのビジョン (1)こどもの権利と尊厳を守る ○本ビジョンは、生涯にわたるウェルビーイング向上のために、「こどもの誕生前から幼児期まで」を全ての人で支えていく必要があることについて、基本的な考え方を整理したものである。この基本的な考え方に基づき、こどもの育ちの質を保障し、その権利と尊厳を守ることと、育ちの質の向上を図ることの双方が重要である。 〇なお、こどもの心身の状況や置かれた環境等に十分配慮しつつ、乳幼児のウェルビーイング向上を支える観点が重要であることや、全ての人と乳幼児の育ちに関する考え方を共有すること自体が大切な観点であることから、乳幼児の育ちに必要なことや、避けるべき内容の具体例を論じるのではなく、乳幼児の権利や尊厳に基づいて、こどもの育ちの質の保障と向上に関する基本的な考え方を整理している。 ○こども基本法は、児童の権利に関する条約のいわゆる4原則、「差別の禁止」「生命、生存及び発達に対する権利」「児童の意見の尊重」「児童の最善の利益」も踏まえて、こども施策に関する基本理念等を定めている。「こどもの誕生前から幼児期まで」のこどもの育ちの質は、権利主体としての乳幼児の権利を守る観点に立ち返り、こども基本法にのっとり、こどもの権利に基づき、保障し向上させていく必要がある。 「子どもの権利」。これこそないがしろされているように感じます。まずはすべての人と乳幼児の育ちを共有することと示されている通り、これまでも何度か記載してきましたが、子どもの人権や権利をないがしろにする、あまり趣が置かれてこなかったことを社会で今一度確認しあって、新たな少子化時代の社会となることが望まれます。子どもの差立ちには社会の理解と協力が欠かせません。社会において大切にされることが先決なように感じます。