こども大綱85 2024/07/11 第5 おわりに こども・若者は、一人一人がとても大切な存在である。全てのこども・若者が自分らしく健やかに幸せに成長できるように、社会全体で支えていくことが重要である。 こども大綱は、おとなが中心になっていたこの国や社会のかたちを「こどもまんなか」へと変えていくため、政府がどのようにこども施策を進めていくかをまとめるものである。この答申の取りまとめに当たっては、こども・若者、子育て当事者等から多くの意見をいただいた。一つ一つの意見がとても貴重であり、こども大綱、こどもまんなか社会への期待や関心の高さを強く感じたところである。「こどもまんなか」社会の主役はこども・若者である。 こども・若者の声をしっかりと受け止めて、こども・若者と一緒になって、こどもや若者にとって最も良いことが何かを考えて策定されるこども大綱は、「こどもまんなか社会」への大きな一歩と言えよう。しかし、こども大綱は一度取りまとめられたら終わりというものではない。今後、「こどもまんなか社会」の実現に向け、様々なこども施策に進めていくなかで、こどもや若者、子育て当事者等からの意見を取り入れながら見直されていくものである。 「こどもまんなか社会」の実現のためには、こども・若者や子育てに対する優しい眼差しが、属性や世代の垣根を越えて、我が国社会の隅々まで行き渡ることが重要である。すなわち、国民全体の理解と行動が不可欠であり、こども、若者、子育て当事者、ニーズのある当事者に配慮することで、全ての国民が生きやすい社会となる。 この国を「こどもまんなか社会」に変えていく過程においては、多くの課題があり、一定の時間を要するが、その過渡期において、社会の環境整備がなされていないことを理由として、こども・若者、子育て当事者の困難を見過ごすことは許されない。緊急的な対応も含め、誰一人取り残さずにこども施策を進めていくことが必要である。 このこども大綱が、国がこども施策を総合的に推進する基盤となるにとどまらず、地方公共団体、地域、学校・園、児童福祉施設、家庭、民間団体、民間企業等、こども・若者に関わる国民の皆様にも広くその趣旨が理解され、我が国全体が一体となって、「こどもまんなか社会」が実現されることを期待する。 「こどもまんなか社会」しっかりと国民は受け止め、参画していければいいですね。