こども大綱41 2024/05/10 2 ライフステージ別の重要事項 (1)こどもの誕生前から幼児期まで こどもの誕生前から幼児期までは、こどもの将来にわたるウェルビーイングの基礎を培い、人生の確かなスタートを切るための最も重要な時期であるとともに、この時期への社会的投資が次代の社会の在り方を大きく左右するため、社会全体にとっても極めて重要な時期である。 また、乳幼児は多くの時間を家庭や地域の中で過ごし、幼稚園・保育所・認定こども園への就園状況も異なるなど、育ちの環境は多様である。その多様性を尊重しつつ、保護者・養育者の「子育て」を支えることだけでなく、「こどもの育ち」に係る質にも社会がしっかりと目を向け、保護者・養育者の就労・養育状況を含むこどもの置かれた環境等に十分に配慮しつつ、ひとしく、切れ目なく、ウェルビーイングの向上を図ることが重要である。乳児期におけるしっかりとした愛着形成を基礎とした情緒の安定や他者への信頼感の醸成、幼児期における他者との関わりや基本的な生きる力の獲得を通じて、一人一人のこどもが、かけがえのない個性ある存在として認められ、自己肯定感をもって成長することができるようにしなければならない。 これらを踏まえ、後述の「3 子育て当事者への支援に関する重要事項」と併せ、以下の施策に取り組む。 こどもの誕生前から幼児期までが、こどもの将来にわたるウェルビーイングの基礎を培い、人生の確かなスタートを切るための最も重要な時期である。こうはっきりと位置づけしました。だから国はこのことに力を入れるべきなのです。 すべてのOECD加盟国が、GDPのかなりの割合を教育機関にあてています。 2019年時点で、初等から高等教育機関に対する支出の対GDP比は、OECD平均は4.9%、日本は4.0%です。国から教育機関への支出の対GDP比は、各国の予算決定において、教育がどの程度の重要度を持っているかを測る重要な尺度です。 日本の一般政府総支出に占める初等から高等教育への公財政教育支出の割合は、7.8%で、OECD平均10.6%を下回っています。また、対GDP比でも 3.0%となり、OECD平均4.3%を下回っています。世界から見て日本の教育にかける費用の貧弱さが指摘されています。しかしながら勤勉さによって学力は高いのです。甘んじてはいけませんね。