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園からの発信

教育・保育要領解説40

2024/02/08

イ 自立心

身近な環境に主体的に関わり様々な活動を楽しむ中で、しなければならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信をもって行動するようになる。

自立心は、領域「人間関係」などで示されているように、幼保連携型認定こども園の生活において、保育教諭等との信頼関係を基盤に自己を発揮し、身近な環境に主体的に関わり自分の力で様々な活動に取り組む中で育まれる。なお、自立心は、領域「人間関係」のみで育まれるのではなく、第2章に示すねらい及び内容に基づく活動全体を通して育まれることに留意する必要がある。

園児は、身近な環境に主体的に関わり様々な活動を楽しむ中で、信頼する保育教諭等に支えられながら、物事を最後まで行う体験を重ね、自分の力でやろうとする気持ちをもったり、やり遂げた満足感を味わったりするようになる。5歳児の後半には、遊びや生活の中で様々なことに挑戦し、失敗も繰り返す中で、自分でしなければならないことを自覚するようになる。保育教諭等や友達の力を借りたり励まされたりしながら、難しいことでも自分の力でやってみようとして、考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げる体験を通して達成感を味わい、自信をもって行動するようになる。

例えば、生き物の世話などの当番の日は、片付けを早めに済ませて当番活動をするなど、自分がしなければならないことを自覚して行動するようになる。また、「自分もこまをうまく回したい」と思うと、始めはうまくいかなくても諦めずに繰り返し挑戦するようになる。その過程では、友達がこまにひもを巻く様子を見たりうまく回すやり方を聞いたりして、考え工夫して何度も取り組んだり、保育教諭等や友達からの応援や頑張りを認められることを支えにしたりして、できるまで続けることにより達成感を味わう。園児はそこで得た自信を基に、大きな板で坂道をつくって回しながら滑らせたりするなど、更に自分で課題を設定しもっと難しいことに挑戦していく。こうしたことを保育教諭等や友達から認められることで意欲をもち、自信を確かなものにしていく。なお、こうした姿は5歳児の後半に急に現れるものではなく、いろいろな遊びから自分がやりたいことを自分で選んで行動し、少し難しいと思うこともやってできた満足感を味わうなどの体験の積み重ねの中で育まれることに留意する必要がある

 

様々な体験こそ自立心を生むことに繋がります。自信を持って取り組めるようになることも自立心の成長です。そこで前項にも記載しましたが、大人が途中で先を想像し修正してしまう、言葉を換えれば矯正してしまうと自信はなくなります。大人の先回りが子どもの成長を阻害してしまうことに繋がり、このことは成長をしていく中で、そして社会の中でも大人を必要としてしまうのではないかと思われます。自信のない子や自立心が育たず常に依存してしまうことはいかがなものでしょうか。そういった意味において、大人の我慢も必要であり、批判する必要もなく体験を積み重ねることができる環境が大切ではないでしょうか。子ども自から気づくことが大切です。

 

 

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