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園からの発信

教育・保育要領解説12

2023/12/25

第1節幼保連携型認定こども園における教育及び保育の基本及び目標等

1 幼保連携型認定こども園における教育及び保育の基本

(4) 幼保連携型認定こども園における教育及び保育の基本に関連して重視する事項

環境を通して教育及び保育を行うということは園児の生活を大切にすることである。乳幼児期には特有の心性や生活の仕方がある。それゆえ、幼保連携型認定こども園で展開される生活や指導の在り方は乳幼児期の特性にかなったものでなければならない。このようなことから、特に重視しなければならないこととして、「安心感と信頼感をもっていろいろな活動に取り組む体験を十分に積み重ねられるようにすること」、「乳幼児期にふさわしい生活が展開されるようにすること」、「遊びを通しての総合的な指導が行われるようにすること」、「園児一人一人の特性や発達の過程に応じた指導が行われるようにすること」の4点が挙げられる。

これらの事項を重視して教育及び保育を行わなければならないが、その際には、同時に、保育教諭等が園児一人一人の行動の理解と予想に基づき、計画的に環境を構成すべきこと及び保育教諭等が園児の活動の場面に応じて様々な役割を果たし、園児の活動を豊かにすべきことを踏まえなければならない。

乳幼児期の教育及び保育は、将来への見通しをもって、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものである。

① 安心感と信頼感をもっていろいろな活動に取り組む体験

乳幼児期は、自分の存在が周囲の大人に認められ、守られているという安心感から生じる安定した情緒が支えとなって、次第に自分の世界を拡大し、自立した生活へと向かっていく。同時に、園児は自分を守り、受け入れてくれる大人を信頼する。すなわち大人を信頼するという確かな気持ちが園児の発達を支えているのである。この時期、園児は自ら世界を拡大していくために、あらゆることに挑戦し、自分でやりたいという気持ちが強まる。その一方で、信頼する大人に自分の存在を認めてもらいたい、愛されたい、支えられたいという気持ちをもっている。したがって、園生活では、園児は保育教諭等を信頼し、その信頼する保育教諭等によって受け入れられ、見守られているという安心感をもつことが必要である。その意識の下に、必要なときに保育教諭等から適切な援助を受けながら、園児が自分の力でいろいろな活動に取り組む体験を積み重ねることが大切にされなければならない。それが自立へ向かうことを支えるのである。

 

安定感と信頼感をもって子ども達が活動や体験を重ねられるようにするには、保育者の人的環境や普段からの信頼関係がなければ成り立ちません。指導においても保育者主導や一方的な考えや指導者個人の概念でもありません。現行の社会においてのあたりまえを重視しつつ、個々の特性や発達を理解して行われるものだと受け止めています。昔はこうだったとの経験や勘での教え込みでもありません。これまでの保育を否定されるものでもなく、時代に沿った指導が必要です。

 

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