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園からの発信

私達の取り組む保育 シリーズNo.2-1

2022/09/08

2 子ども主体の保育

◆やってあげる保育が行き届くと?

少子化の現在、家庭でも、保育の現場でも、子ども一人ひとりに目が届き、手をかけられるようになってきています。一見、いいことのようにも思えますが、教える教育・やってあげる保育が行き届くので、子どもの主体性や意欲が育ちにくくなっているという面があるのです。自分でやってみたいと思う前に、やってもらっていると、自らやってみようという意欲がなくなってきます。言われたとおりのことをやることが多くなり、高じては、「やりたくない気持ち」だけが生まれてしまうことに。すると「言われなくなったらやらない」「言われるまではやらない」ということになっていってしまうのです。これでは、子どもの自主性や意欲が育まれていきません。

保育者がこれまで培った経験や保育を否定するのではありません。これまでは、保育者の指示や命令で子どもを上手くコントロールできていたかもしれませんが、少子化の時代背景、子どもの人権尊重といった視点からすると与えたものをすればいい、させるといっただけでは時代には合わなくなってきました。少子化で大人の有り余る手で世話をし、極端に言えば、生活において、全てが大人によって準備されると子ども自身の主体性が失われてしまいます。さらに大人の感覚でこれさえやっておけば、させておけば大人になっても困らない。果たしてそれで子ども自身が現代を生きることに繋がるかといったことです。情報化社会、AIの進歩で、そこが通用しない社会になってきたのではいでしょうか。

子どもの意思の尊重。ここを大切に取り組みたいと思っています。何をどうしたいのか。大人のエゴの押し付けでもいけません。厳しい指導で従わせることでもありません。それでも4歳はこうあるべきなので、このようなことをさせなければいけないとか、5歳はこれができなければと押し付けるのではなく、導く、誘導していく方法をとる必要があると考えています。子ども主体とはとても難しいことですが、子どもの意思を尊重して行うように心がけています。その1つが子どもが活動や食事の量を選択をすることでもあります。指示、命令だけでは子どもの主体性は尊重できないと考えます。

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