暴走をもたらした共感 2 2023/02/10 『ガボンという国で、ゴリラの分配行動を初めて発見したときです。フットボールぐらい大きなフルーツを、まずオスが手に取った。メスや子どもたちがやってきて「ちょうだい」をして…。それをオスがちぎって、群れの仲間に分け与えたのです。これはすごく興奮しましたね。初めてゴリラの分配行動を観察したわけですから。こういった分配行動が起こるということは、体の大きなものが食物を独占するのではない。つまり優劣をもとにして社会が作られているわけではなくて、さまざまな関係が分配行動を介して芽生えるということになります。そういう多様な社会関係を、類人猿は作ってきたのです。』 ゴリラの生活を見てヒトもさまざまな社会関係を作ってきたことが伺えますよね。