森林から草原へ 2 2023/02/08 『集団間の暴力が増加したのは、約1万年前です。このとき人類は、自ら食糧を生産することを始めました。農耕と牧畜です。そのころと暴力の増加は、どうも一致しているのです。それまで長い間、狩猟採集生活でした。そしてだんだん集団規模を大きくして、肉食獣に対抗できるようになって、いろんな環境に出ていきました。そういう中で農耕社会を始めて、自分たちで食物を作るということを始めた。食糧を作るためには、良好な土地を手に入れる必要があります。だから定住する必要があるのです。その結果、価値の高い土地や自分たちが得た収穫物を巡って、集団間が争うようになったと考えられるのです。 なぜ、それが戦争まで拡大してしまったのか。戦争とはもともと何の関係もなかった「共感」という力、それが暴発したのではないか。つまり、使い方を間違えたのではないか。』そう指摘されています。 共感して集まり社会を形成した生活、共感により集団を形成してきた。とも言えます。そして、定住によって争いごとが起こった。脳の発達とともにいろいろな思いを共有していたものが大きな集団同士で共感の爆発が起きてしまった。使い方を間違え争いとなった。現代にも通じているようです。