森林から草原へ 1 2023/02/07 人間が争いを始めた謎 『人類は700万年前に独自の進化の道を歩み始めました。そして、オランウータンもゴリラもチンパンジーもいまだに熱帯雨林という森林から離れられないでいる。人類の祖先だけがこの熱帯雨林を離れて、サバンナ・草原へと進出を始めたのです。草原ですから高い木がないので、地上性の肉食動物から襲われたら逃げ場所がないですよね。恐らく初期は、たくさん肉食獣にやられたと思うのです。そして肉食獣に対抗するために、大きな集団で暮らすことが必要になった。そのためにゴリラのような家族単位で暮らしている群れが集まって、複数の家族が集合してもっと大きな集団、いわゆる「共同体」を作るようになったのではないかと考えられるのです。でも、この社会の発展と進化の歴史が、暴力と戦争を生み出したことは間違いありません。』 これまでは、共有することや対等といったヒト社会の原型のようなことが垣間見れていましたが、肉食獣から守るために大きな集団を形成することになり、共感、共有の社会が少し大きくなり、集団間の争いへと繋がっているとの指摘です。さらにヒトの進化も加わってきます。