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園からの発信

心と進化 2

2023/01/05

「では、思い通りにならないその理由とは何だろうと問いかけます。まず直感的に分かるのは、心が自分の思い通りにならない理由は、千差万別のはずだと言います。心が思い通りにならない場面が、多様である以上、その理由も多様であるのは当然です。実際、先に挙げた例も、直接的な理由は、「自分意志薄弱だから」「気分屋だから」、あるいは「感情と理性は別だから」などハラバラです。

でも、じつはそうした細々とした理由の背景には、もっと大きな理由が隠れていると言うのです。それは、「心とは史的な産物だから」と言います。ここで、同じ言い方をすれば、私は、「育児とは、史的な産物だから」と考えます。また、育児の根本である、「他人とのかかわりは、史的な産物だから」だと言えます。私的な産物として、ヒトはお互いにかかわり始め、かかわりの中で赤ちゃんが生まれ、かかわりの中で育ててきたと思うのです。その中で、子どもたちは他人とのかかわりを学び、次世代をつないできた気がするのです。」

 

心が思い通りにならない場面が、多様である以上、その理由も多様であるのは当然です。そう言われると半分安心で半分不安もあります。ヒトとのかかわりにおいての背景、状況が多様な中で、どう学んだかと他人が学んできたことには差もあり、そこにも葛藤があるようにも映ります。

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