③幼児期の教育の質保障のために必要な人材確保・定着等
(エ)幼児教育施設の安全・安心な環境の確保
○ 幼児教育施設においては、学校安全計画等の策定・改善や安全管理の実施把握・評価はもとより、各種ガイドラインに基づき、送迎バスによる登降園時や園外保育時を含め、幼児教育施設における事故の発生・再発防止のための取組を徹底する必要がある。
○ また、昨今、幼児教育施設における不適切な保育事案が相次いで発生しているが、不適切な保育は子供の心身に深刻な悪影響を与え、先生及び幼児教育施設への信頼を失墜させるものである。特に、幼児期の子供の主体的な活動を通した学びの基盤は、先生との信頼関係の構築が重要と考えられ、先生は子供に対して受容的な態度で臨み、子供に対する体罰や言葉の暴力等は決してあってはならない。さらに、日常の保育においても、子供に身体的、精神的苦痛を与えることがないよう、子供の人格を尊重するとともに、子供が権利の主体であるという認識を持って保育に当たる必要がある。
○ そのため、先生に対する支援の充実、保育の振り返りを活用した子供の関わり方についての先生間の認識の共有、先生が精神的・時間的余裕を持って関わることができる環境の整備を推進することが必要である。また、不適切な行為が疑われる場合には、報告を徹底するとともに、行政を含めた組織的な対応が求められること、個人で抱え込まずに関係者と相談して対応することに留意する必要がある。
園内での事故防止については起こってはならないと認識し、常に様々なことを想定して保育を行なってはいますが、想定を超えることが起き、事故として扱われることがあります。大人の想定以上に子どもの活動は見通せないのも現実です。だからと言って禁止ばかりではのびのびとした子供の活動は期待できません。さらに子ども自身の危機回避能力、予測をする力の育成も必要です。事故を懸念するあまりに外遊びはなし、集団での遊びも避ける状況になり、それだと子ども同志の関わりは限局的になり、様々な人との関わりもなくなってしまう恐れもあります。とても難しい課題なのです。また、不適切な指導が行われたとの報道も耳にしますが、まずもって知識や保育のアップデートができていないことによるものも多いように感じています。昭和スタイルとか指導法を変えない、これまでの経験のみでの保育をすると時代遅れの保育になってしまいます。研修等にも常に参加してより良い保育活動を支えることができるようになることがあ大切です。