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園からの発信

シリーズ6 はじめの100か月の育ちビジョン32

2024/09/02

2.幼児期までのこどもの育ちの5つのビジョン

(4)保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応援をする

(幼児期までの保護者・養育者への支援・応援の重要性)

○こどもを養育する第一義的責任を有する保護者や養育者は、こどもに最も近い存在であり、特に「こどもの誕生前から幼児期まで」は、「アタッチメント(愛着)」の対象となる保護者・養育者がこどもの育ちに強く影響を与えることから、保護者・養育者自身のウェルビーイングを高めることが、こどもの権利と尊厳を守り、「安心と挑戦の循環」を通してこどものウェルビーイングを高めていく上でも欠かせない。

〇また、幼児期までは、こどもにとって人生の最初期であるとともに、保護者・養育者自身にとっても養育経験の最初の時期である。子育てにも手がかかる時期であることから、出産前後の綿密なケアを含め、特にこの時期において、こどもとともに育つ保護者・養育者への支援・応援をきめ細かに行い、そのウェルビーイングと成長を全ての人で支えることが重要である。

○一方で、保護者・養育者であれば子育てを上手に行うことができて当たり前であるといった考え方や、子育てにおいて誰かに頼ったり相談したりすることを恥ずかしいと捉えるような価値観が社会にあることは否定できず、必要以上に保護者・養育者を追い込まないように留意する必要がある。

○さらに、地縁・血縁の希薄化など社会情勢の変化により、子育てを取り巻く環境が大きく変わる中で、保護者・養育者が子育てを自分だけで背負わず、必要な親子関係の構築や、主体的な親としての学び・育ち等に向けた支援・応援を受けることが当たり前である環境(社会)をつくっていく必要がある。

○保護者・養育者がこどもの養育についての不可欠な役割を持つ者であるからこそ、保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応援が必要であり、子育ての支援・応援を社会全体で保障していくことが、こどものウェルビーイングのために重要である。

○なお、保護者・養育者の心身の状況や置かれた環境も多様であり、障害のあるこどもを養育している場合や、ひとり親、貧困家庭の場合など、特別な支援を要する子育て環境にある保護者・養育者に対しては、特に配慮する必要がある。だからこそ、保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応援についても、こどもの育ちへの切れ目ない伴走によって、保護者・養育者の心身の状況、置かれている環境等に十分に配慮しつつ、ひとしく保障されることが重要である。

 

子育てはうまくいって当然といった昭和的発想の社会を変えていかねばなりません。特にワンオペでの子育てをした方の配偶者に多く根強く残っている考えです。時々聞きます。子どもを育てる環境が違う、時代が違う、理解を求める社会的周知もさらに必要な気がします。だから机上の空論や絵に描いた餅的施策が出てくるのではないでしょうか。国も考え方を変えています。学校、社会も変わる必要があります。現実に沿って未来につながる施策を期待しましょう。

 

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